ダイキンの世界展開を支える「レベルプレイングフィールド」作りとは
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営業においてもルールメイキングは重要な取組み、能力だと考えています。この記事ほど大きなルールにするのは難しいかもしれませんが、私の経験談としても食品業界をターゲットにセキュリティシステム(入退室管理システム)を営業する際は、まず食のバイオテロ対策のために必要なこと、というルールメイクから始めました。
食の安全を守るためにセキュリティが必要→その上でこのプロダクトが役にたつ。というストーリーを作ったのを覚えています。話が大きいので個別の企業ではあまり戦略の遡上に乗りにくいですが、世界で戦うには「ルールに従う」のではなく「ルールを作る」あるいは「自分の土俵に乗ってもらう」ことは非常に重要と思います。
ダイキンは、各地域の技術仕様や気候の関係から、ローカル市場でのドミナント戦略とる企業が多い空調・エアコン業界で、おそらく唯一、世界展開を行っている企業です。
同業界では、数量では、広大な中国という市場をバックにする中国系メーカーの成長が続きますが、金額面では、日米欧とインドや東南アジアなどの新興国を抑える大キングが世界1位※です。
米国のTraneやCarrier、Yorkも米国では強いですが、米国外では、空調の技術仕様の違いにより、世界ではプレゼンスが発揮できていません。そして、その空調3強がいる米国でも、ダイキンは2位※になっています。
再三となりますが、ローカル色が強い同分野では、これは驚くべきことです。
※空調・エアコンの世界シェア(2021年)
https://deallab.info/hvac/
北米における空調業界の市場シェア(2021年)
https://deallab.info/hvac-us/
記事を拝見し、こうした地域ごとの空調やエアコンに対する仕様の違いを乗り越え、冷媒の機能的な差を丹念に現地のパートナーとコミュニケーションする力こそが、ダイキンが世界1位の空調・エアコンメーカーになれたのだと、実感しました。
日本企業の世界でのプレゼンス凋落が叫ばれる中、ダイキンにはレベルプレインフィールドを実行して、世界的なプレゼンスをより発揮してもらいたいと思います。