エリート会社員も気に病む「無限スキルアップ地獄」、それを煽る「ファスト教養」の圧力…時短とクオリティを両立する情報摂取は本当にできないのか?(前編)
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先日NewsPicksでも楠木建さんとの対談が掲載された、レジーさん渾身の新著『ファスト教養』をめぐる前後編1万8000字インタビューを公開しました。元々このワードはFINDERSでレジーさんに寄稿いただく際に生まれたもので、その経緯に自分が立ち会ったこともあり、あえて自分の名前も出した対談形式にしています。
そうしたの経緯もあり、半分インサイダーな気持ちもあるので、普通にやろうとすると「もう全部同意です」な感じになりそうだったので、アルバム全曲インタビュー的な感じで、本の魅力とレジーさんが何を考えているか余すことなく出してしまおうと考えました。
『ファスト教養』を読んだ方の感想でも結構見かけたので、やっぱ少なからずそう考えてる人もいるよなと思いましたが、FINDERSでのレジーさん寄稿をお願いする段階からずっと課題だったのが「単に自分が気に食わないから否定する」という以上のロジックがどう組めるかということで。ただ、今の言論の消費のされ方からすれば、バッサリ断定調で相手を否定した方が短期的な伸びは期待できるものの、マナーとしてとかそういうことではなく「簡単に白黒つけない中庸的なあり方を積極的に選び取る姿勢を見せる必要があるのではないか」という問題意識も内包していることから、どうしても語るにあたってこれだけの文字数が必要になってしまったものの、「そういうスタンスで書いてくれたのが良かった」という感想が書籍の感想としても多数見受けられるのを見て、やはり間違ってないよなと心強い気持ちになりました。
自分自身、キャリアとしてもプライベートでも「ビジネス」的な場所と「カルチャー」的な場所を中途半端に行き来してしまったなという思いと、でもわりと本当に両方興味あるんだよなという思いもあり、そういう意味でも「全否定はしないが適切な距離感はあるはず」という語り方は共感できました。