「英文科なのに英語がしゃべれない」日本電産・永守重信が指摘する日本の一流大学で人材が育たない根本原因
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「英語がしゃべれる」というのが、具体的に何を意味するのか、不明ですね。「英語がペラペラ」とかと同じで。
浅草で人力車引きをやっている人たちなどは、英語、中国語はもちろん、6か国語くらいで客引きから観光案内、勘定までやってのけます。
エジプトのピラミッドの前で観光客をラクダに乗せて、写真をとってボッタくる商売の人なら、15ヵ国語くらいはいけるでしょう。それはもう、すごい勢いで話します。
ただし、こういう人たちも、英語の経済新聞などは読めないだろうし、なぜゴムは銅と比べて電気を通しにくいのかについて、英語で口頭で説明することも、書いて説明することもできないでしょう。
1つは、母語で説明できないことは外国語でも説明できない、ということで、広範な教養が無ければ、それについて「ペラペラ話せる」こともありえません。
話すのも書くのも読むのも、目的別にかなり異なった内容になります。
英文科というのは、英文学を読んで、英文学について論文を書けるようになることを目的とするところなので、人力車引きやラクダ屋のような会話を訓練するところではありません。
製造業の経営者からすると、中国とか東南アジアで工場管理とかの会話をできるようになってほしいのかもしれませんが、そういうのは現地で仕事しながら身につけた方がいいでしょう。大学教育は、そういうことを身につけるのには向いていません。ブレイクダンスや格闘ゲームを上手くなるのに大学教育は必要ないのと同じです。これには共感しかない、大学の学部がお飾りになっている
モラトリアム期間を過ごすための手段なら良いのでしょうが、4年間受動的に過ごして、何の志も専門性もない学生を大卒のネームバリューだけ与えて卒業させてしまっている大学側の問題も根深い気はします
そういう意味で京都先端科学大の取り組みは興味深い
> その結果、一流大学に入っても自分の専門分野をしっかり磨くこともせず、大事な4年間を無駄に過ごす人も多い。偏差値による大学選びを批判し、人は意識で変われる、という永守氏その人が何度も外部からエリート(風)経営者候補を招聘して、自社の子分達の経営能力を否定したのだから皮肉に出来ている。文句なく立派な尊敬できる人なのだけど、最近、自己の経験の過剰重視と露出への焦りが見えるのが残念だ。