【認知科学】推し活で読み解く、人のこころの不思議な働き
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今日から3日かけて、日本認知科学会の大会が行われますが、「プロジェクション」は、毎年、特別セッションが組まれるほど、近年盛り上がっている研究領域です。
宗教や錯視・錯覚、物語理解、などなど、本当にたくさんの研究と関連する考え方です。批判もあるようですが、新しい概念の萌芽期を楽しんでいます!
プロジェクションに関して包括的にまとまったのは、こちらの本です。
プロジェクション・サイエンス-心と身体を世界につなぐ第三世代の認知科学- https://amzn.asia/d/fvbD25s大学の頃の友人で韓国のアイドルグループにはまっている子がいました。
その子は社会人10年目を過ぎた今でも同じグループを応援し続け、Twitterのフォロワーも多くなり、その界隈ではちょっとした有名人です。
まさに著者がおっしゃる、「推しを介して『世界を拡張』する」を実現している人。
とてもいきいきとしていて、推し活未経験の私からするとうらやましくも感じます。
「応援している意識なしにペンライトを一生懸命振ってみたら、そのキャラクターに感じる魅力度が上がった」
「対象への働きかけは、働きかけた自分のこころを変化させる」
とありますが、興味の有無に関わらず、まずは自分から働きかけることも必要のよう。
とにかく誰かに対して夢中でペンライトを振ってみる、ここから始めてみようか。
明日の後編も楽しみ!スポーツチームを応援する方を「自分の人生が楽しくないから他者を応援する」と解釈を聞いたことがあります。
今回の推し活に対する解釈との差は何だろう…と考えました。
プロジェクションの考え方に触れた後だと
・応援している対象の情報を受容
・表象を構成(応援対象の背景や心理を想像)
・意味を生み出す(能動的に自身の存在を表象に絡める)
・表象を映し出す
というプロセスを経ていることにより応援を楽しんでいるため、
スポーツを応援する方自身が人生を楽しんでいるかいないかは関係ないと結論付けました。
むしろ、想像によって楽しめている分、豊かだなと感じました。