東工大と医科歯科大 近く統合に向けた協議開始へ
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他大の総合大学の医学生です。私の大学でも医学部・歯学部のキャンパスは理学部や工学部のキャンパスと2~3kmほど離れていて、部活動やサークルも医療系独自のものに所属する学生がほとんどなので、あまり他の学部の友人は多くなく交流機会も限られてきます。
しかし閉鎖的な医療系の学生にとって、総合大学として「交流がゼロではない」という事実だけでも非常に恵まれていると感じてきました。全学教育(般教)の講義でもそれぞれの学部の専門の先生の講義を受けることができたり、少ないとは言えども交流のある友人や先輩・後輩で他学部の話を聞けることは大きな刺激になったりします。
大学が統合され、どれだけ少なくとも交流機会が増えることは、双方の学生に良い刺激となることと思います。他大の指定国立大学の医学生として、良い意味で緊張感を覚えさせられるニュースでした。
注目のコメント
ちょっと驚きました。
政府委員として「大学ファンド」の設立と運営評価に関わっているという意味では中の人ですが、よもやこんな動きを引き起こす誘因になるとは、まったく想定していませんでした。
「大学ファンド」は一部では誤解されているようですが、大学発ベンチャーに投資するVCのようなものではなく、まず10兆円の原資を用意し、それをきちんと(金融資産を中心に)投資して、そこから生まれた配当は(必ずしもリターンを求めず、活用の自由度をぐっと上げて)大学の基礎研究に幅広く回すことにして、日本の科学の発展を強力に後押ししようというもので、元々は安宅和人さんが「シン・ニホン」でされた提言をもとにしているものです。
当然、配当をばらまくのは、あらゆる大学に均等にというのでなく、良い研究が生まれる可能性の高そうな大学に対象を絞って配分する、ということになります。大きければいいというものではありませんが、小さすぎると選抜に漏れる可能性もあるわけで、東工大と東京医科歯科大がその点を考慮されたとすれば、一つの戦略です。いずれにせよ、二つの大学が統合することで、そこには当然「化学反応」が生まれます。それが、良い研究が生まれる刺激になるかも知れない、と思ってワクワクし始めています。
私が参加しているワーキンググループの公表資料を↓に貼っておきます。
10兆円「大学ファンド」について概要が示されており、支援対象となる大学は「数校」となっていて競争は熾烈です。東工大や東京医科歯科大でも余裕で支援を受けられる訳ではないことがわかると思います。
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg7/20220418/shiryou1-1.pdf
当日の議論は以下の2ページ以降に掲載されています。
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg7/summary_23th.pdf医科歯科大のobです(臨床検査学出身)。私の在籍していたときも4大学連合として
単位互換の制度がで初めていたと記憶しています。医科歯科大は医師輩出のための医学科、歯科医師輩出のための歯学科以外にも、看護師、臨床検査技師、歯科技工士、歯科衛生士輩出のための学科をもっています。総じて医療系の学部学生は国家試験のための必修科目をこなさなくてはならないため、なかなか他大学まで出向いて講義をとりにいくことにハードルがあったように思います。(アグレッシブな学生はやっていたのでしょうが)
統合により、自由選択科目としての融通性が高まることを期待します。
なお、医療系学生(4年制)にとって最もメリットがあるのは、必修科目に追われる学部生活のときよりも、卒研や修士などにおいて、本格的な工学を研究領域にできることにあるように思います。統合については、お互いのブランド強化の意味合いもあります。
また、医学・歯学の分野も持つことで国からのバックも変わってきます。
世界に羽ばたくためにも、必要な決断だったのでしょう。
学生目線としては、同じ大学だけど遠いキャンパス人よりも、
違う大学だけど近いキャンパスの人との交流が深いことに変わりはないかなとは感じます。
特に東京はたくさんの大学があるので…
名称がどうなるかは気になりますね。