農業スタートアップが「ミートボール」の石井食品と導き出す食品ロス問題の解決策
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注目のコメント
皆さんのコメントありがとうございます。
表現やメッセージの出し方についてはご意見参考にさせていただきます。
想いとしては、味や品質は変わらないのに傷や形や大きさの問題で廃棄される、または安くされてしまう野菜があることを、一般の方に知っていただきたいと考えてます。
本来、価値は変わらないはずなので、価値を伝えられる加工品を作っていきたいと思います。廃棄可能性のある生産物を加工に回して売上を作ること自体は農業法人として当然のことと思いますが
「食品ロスの問題解決」という謳い文句は絶対的によろしくないです。
工場で不良品ができて廃棄するのを軽減させるために精度を上げるのはいいですけど、
「勿体無いからこれはこれで流通させよう。生産ロスの課題解決に消費者も協力してください」はないでしょう。
食品ロスというのは既に流通にまわって、市場や卸、スーパーや飲食店、家庭で廃棄され、化石燃料などエネルギーを使って処分しなければならない食品のことだと私は考えます。
売れなかった野菜を畑に戻して土に還元することはロスとは言えないですし
その誤解が広がってしまったが故に農家に「食品ロス軽減のためB品安く売ってください」という勘違いな問い合わせが増えています。
ということで、生産者と大手食品メーカー自ら誤解を広げるような販促はやめていただきたいと思います。スイートコーンは品種によって甘さが異なり、大きく分けると甘みの強いスーパースイートと、甘みが控えめでコーンの香りが強いスイートに分かれます。そこに近年、国産を始めとして品種改良が進み、俗にエクストラスイートもしくはウルトラスイートと称される甘みの特段に強いフルーツコーンのカテゴリーが登場してきました。国産ホワイトコーンの多くは、それに準ずるもので、世界に流通するコーンの中でも非常に甘味が強いのが特徴です。
ただ、このコーンは皮が薄い傾向が強く、元々加工食品向きではない。冷凍粒コーンのような形では流通することが難しいため、国内外でもほぼ生鮮限定で流通してきた経緯があります。そうした特殊品種は、売れ残りや豊作時の過剰供給、B級グレードへの対処を想定していませんから、結局余れば捨てるしかない。フードロスを生む背景にはそうした農家のグラウンドデザインの欠陥が影響するケースも多々存在しています。
今僕は国産アボカド農家との連携も少しずつ進めてますが、昨日もある農家と話をしていたら、B品の利用価値を知らずに全量捨ててました。ああ、やはりそうか、と。
もっとも、多くの農家は外部、特に生鮮メインの農家は加工食品業界との接点がありません。加工食品の卸売業者やメーカーは各自治体内に山ほどいますし、そうした外部との繋がりを構築すれば、この記事のような事例も増えてくるとは思います。何かしらの改善案は出てくるでしょう。
ただ、最後に一つ付け加えると、加工の世界も甘くはないですから。私自身、昔何千トンものスイートコーン素材をコーンスープ業界向けに輸入・供給する仕事してましたが、都度余ったロットをかき集めた原料を受け入れるような最大手食品メーカーが存在するか聞かれたら、正直受け入れ先候補は思い浮かばないです。せいぜい、SDGsのストーリーに重きを置く中小外食くらいが良いところかなと。品質のブレも怖いし、個人的には扱いづらいですね。理化学的な安定性の保証がない限りは、最大手のパイは削れないです。
加工すればどうにかなると考えられてる方がおられるようであれば、その点ご留意いただいた方が宜しいかと。