米大統領、7月にサウジ訪問 原油高対策、中間選挙向け関係修復へ
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既に下準備は終わっています。原油増産なども約束されるのかと思いますが、あれだけ批判してきたムハンマド皇太子とどんな顔で合うのか。「民主主義サミット」との整合性はどうか。
バイデン政権は、トランプ政権の時と比べて、サウディアラビアと疎遠になっています。その理由はいくつかありますが、最大のものはイランとの和解をめぐる問題でしょう。
トランプ政権は、イランに対する経済制裁を再強化し、いわゆる核合意をご破算にしました。それまで、イランは核開発は制限されるが、貿易はできる、という核合意の枠組みを受け入れていました。
トランプ政権は、核合意から離脱し、イランへの経済強化を強化するとともに、イラン(特に革命防衛隊)がイラクやシリア、レバノン、イエメンの内戦や内政に介入するのをやめるように求めました。
トランプ政権の対イラン政策は、イランの勢力拡大を嫌うサウディアラビアやイスラエルから歓迎されました。現在、サウディアラビアとイスラエルは、イランを仮想敵とする同盟関係にあります。
バイデン政権は、イランの中東各地への介入のことはおいておいて、イランとの核合意復活のためにイランと交渉しています。そうすれば、イランは貿易ができて不満が少なくなるだろうし、イランが原油、ガスを輸出できるようになれば、世界的に原油、ガス価格が下がります。
サウディアラビアとイスラエルは、バイデン政権のイランとの交渉に猛反発していて、全力で止めようとしています。
サウディアラビアは、原油価格が上がっても、困ることはありません。
イスラエルは、次の本格的な戦争はイランが主要敵であると考えているので、イランの国力を少しでも削ごうとしています。毎週のように、イラン国内でドローンやミサイル、ハッキング、工作員による爆破、といった手段で、工場を爆破したり、科学者や技術者を暗殺しています。イスラエルとイランの暗闘は、すでに中東各地に広がっています。
イスラエルからすると、イランが貿易を再開して原油とガスを売れるようにしようとするバイデン政権の交渉は、利敵行為です。これまでサウジを国際社会からののけ者として扱うと、民主党左派の言説に乗っていたバイデン大統領だが、さすがに原油高に対処せねばならず、サウジに増産をお願いしに行く状態に。政治家として選ぶべきは正義か選挙か。