飲食店メニューでの「CO2排出量」表示は温暖化防止になる?気になる研究結果は
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リサイクルマークなどのエコラベルと一緒で、見える化することで消費者の行動を変容する仕掛けですね。
これでCO2削減効果が出るには、当然ながら各メニューの排出量のできるだけ正確な評価が必要です。ちなみに食事メニューによるCO2排出量を評価する研究は日本でも行われていて、例えば津田ほか「モデルメニューによる日本の食事のLC-CO2評価」✳︎では、食材自体のCO2と調理時のCO2で分けて評価されています。
この二つで迷うなー!というときにはCO2少ない方選ぶ人も多そうですね。
✳︎ https://www.jstage.jst.go.jp/article/lca/3/3/3_3_157/_pdf/-char/ja飲食店でもCO2排出量可視化による効果はあると思います。
食材の輸入の多い日本の場合は、輸入時の環境負荷も含めて見える化すると、間接的な自国の産業保護にも繋がりそうです。
ただし、米の栽培のほうが小麦の栽培よりも二倍以上CO2排出量(メタンガス)が多いという研究もあります。生産方法やプロセスの改善へのきっかけにもなるとなるとよいと思います。
https://www.env.go.jp/earth/suishinhi/wise/j/pdf/J93B1450.pdf
(なお、上記研究には含まれていなさそうですが、水田等から発生するメタンも気候変動にとって無視できない量と言われています。)
サプライチェーンを辿った排出量の可視化の話になると、全ての工程で発生するCO2を把握することは困難だという話になりますが、簡易推計でも部分的な可視化でも、先に実現したところが注目されることになります。
そして排出量把握のプロセスの中で意識が高まり、先進的なところから削減活動が進むという運びも、他の産業と同じだと思います。