【退任】サンドバーグ氏の「言葉」から読む、14年の軌跡
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色々な含蓄を込めて、こうして振り返って見て改めてこの方はかなりライカビリティが高い人物であり、そしてその事はこの立場の米国人女性としては極めて稀な事でもあるでしょう。
アメリカ社会もまだまだ女性に対する偏見差別は根強く、それは当然立場が上に行くほどに風当たりも厳しくなる。すると仮に女性リーダーが頭角を現してもいわゆる名誉男性化つまりその偏見差別を所与としてそのプロトコルに極端に最適化してのし上がっていくような人が多くなってしまう。すると一般に抱かれる女性像と真逆で不自然なほどに男性的なインターフェイス故に、ライカブルじゃない、となってしまう。例えば、その結果女性からの支持も失ってしまったヒラリークリントンさんなどはその典型だったと思う。
サンドバーグはそのような印象とは全く異なる。現役バリバリの時から女性の社会参画について一切臆することなく大きな声で発信している点がそれを象徴している。旧態依然プロトコル迎合型女性リーダーであればそれはむしろ避けて通るか少なくともあまり既存勢力との摩擦は避けようとする故。
その意味では、今の時代に自然に溶け込みつつ頂点を極めた最初の世代の女性リーダーだったのかもしれない。しかし残念なことに彼女の後を振り返ると、そのようなリーダーがほとんどいない、ないしはビッグテックに至ってはゼロである点、まだまだこの問題は根深いという事だろう。一時期のシリコンバレーでは「Facebookと他社との違いはシェリルがいるかどうか」と言われていました。つまり怖いもの知らずの起業家はたくさんいるけれど、それとうまくやっていける大人のCOOがいないという話です。最近の内部告発がらみの記事では彼女も業績優先だと非難されることが多くなり、長くいすぎたと自分でも感じたのかなと思います。
若い世代のスタートアップに、大人の女性で特に子育て経験者がいると、見えない・見えていない課題やその解決策に気付いてもらえる可能性があります。
異質な経歴の女性を隣に置いて信頼関係を構築することで、ザッカーバーグCEOが価値を感じた点に興味があります。感謝や称賛とは違う実務が知りたい。
ベンチャーの現場に少しの間お手伝いに入った経験がありますが、経営層や上司には言わない事柄や、同僚には話してもしょうがないと思い込んでいる事柄が、実は大きな課題を包み隠していたりしました。特にジョブ型やリモート型のスタートアップで必要な人財かもしれません。ハッキリ物言う、結果にコミットして群れない、そんなタイプの経験豊富な女性登用はこれからトレンドになるかもですよ。