中国で国内旅行ブーム、コロナが終わっても日本に「爆買い」は戻ってこない?
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断言できますが、爆買いは戻ってきます。
というか、「戻る」というより、「今でも続いている」といってもいいでしょう。
爆買いの解像度を上げていくと、以下の理由が上げられます。
1.爆買いの実態は純粋旅行者ではなくバイヤーや代理購買が多いこと
2.そのバイヤーの販売先の需要が落ちていないこと(ここ2〜3ヶ月はロックダウンの影響で落ちていますが短期的)
3.旅行者が体験消費重視型に移行しても、買い物自体が体験消費なので必ずお土産や日本限定品などを中心に買い物需要は高いこと(日本人もハワイや欧米でブランド物とかご当地ものを買いますよね)
さらには、地方都市在住者や初めての海外旅行者の市場が莫大にあり、その層はモノ消費(爆買い)欲も旺盛です。
つまり、体験消費重視型に移行することは間違いないトレンドですが、相対的に買い物消費が落ちる理由にはならないということです。
1月に当社で実施した調査でも体験消費とモノ消費(爆買い)の両輪需要は明らかです。
https://www.trendexpress.jp/news/20220127/
むしろ、日本の魅力や日本の製品の魅力が減退することの方がリスクであり、日本の限られた資源や資産を発信していかなければいけません。
爆買いはインバウンドなき今も形を越境ECに変えて存在しますし、インバウンドが戻ればより活性化します。
もちろん、モノ消費だけでなく、体験消費の魅力も重視して、観光を基軸にした日本ブランドのエコシステム確立がとても大事な国策だと思います。『「ただ買い物をするだけの旅行はつまらない。その国でしか体験できないことを体験したい」という声が多かったからだ。日本など海外の商品は中国のネットでも購入できるので、わざわざ出かけてまで買い物をする必要性はないという理由と、冒頭の男性が話していたように、「旅の醍醐味はその国の人々と出会ったり、触れ合ったりすることだということに気づいたからだ」という声があった。(記事から引用)』
旅の基本は異文化体験です。世界各地で人が育んできた生活文化や伝統風習の素晴らしさを伝えてくれた旅番組「兼高かおる世界の旅」を観ていた世代の方々には納得頂けるのではないかと思います。
中国人旅行者が海外旅行へ出掛けられるかどうかは中国政府がゼロコロナ政策を転換しない限り難しいのではないでしょうか。また、今年は日中国交正常化50周年の記念すべき年でもありますが台湾問題等で日中間に何か問題があれば中国からの訪日旅行者が完全に止まってしまう可能性もあります。
将来、必ず中国からの訪日旅行者は復活するのは間違いありません。但し、その再開は中国国内のCOVID-19感染症対策と政治問題に左右されることは間違いありません。日本が海外にしっかり発信していかないと、衰退してしまうことは確かです。
爆買いもまだまだ続きそうですが、日本のものが選ばれるようマーケティングしていくことが大切ですね。