現行の積極的金融緩和「粘り強く」継続、物価目標達成に向け=日銀総裁
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FRBが金融引き締めに動くとの市場の見立てを向こうに回し、パウエル議長が。インフレは起きても一時的でFRBは政策金利を維持し強力な金融緩和を続ける、と発言したのは昨年4月のことでした。イエレン財務長官も、米国の雇用は弱いとしてインフレを警戒するサマーズ元財務長官の主張を一蹴しています。その結果、対応が遅れた米国で、足元のインフレ率が8.5%に達しています。
1000兆円にまで膨れ上がった政府の借金と毎年の赤字国債の消化、そしてGDPの1.3倍に達する日本銀行の資産規模を考えると、日本はもはや、引き締めによる大幅な金利上昇に耐えられない構図です。「現在の日本経済が、更なる追加緩和が必要なほど脆弱な状態にあるとも考えていない」とのことですが、実際問題、緩和しようにも追加の手段が限られるのが現実でしょう。いずれにしても、ハードランディングを覚悟するのでない限り、日銀は「現在の金融緩和を粘り強く継続する」ほかなさそうです。しかし、低インフレを良いことにこうした政策を続けると、将来に向けた水面下のリスクがますます高まります。
「賃金と物価のスパイラル的な上昇が日本で起こるとは想定していない」とのことですが、想定していないことが起きたのが米国です。デフレマインドが米国より強く需要不足も残る日本の状況は米国とは確かに違いますけれど、企業向けサービス価格はともかくモノを主体に企業の生産コストは米国並みに上がっています。少なくとも、円安と資源高が招くインフレのリスクを想定して検討して置く必要はありそうな・・・ とはいえ、検討すると発言なさった瞬間に市場が動揺しかねないだけに、それすらも難しそう。仰せの通り、インフレは起きぬと信じるほかないですね (・・;ウーン「日本のインフレ率は短期的には上昇すると予想されるが、それは主にコストプッシュ型のため持続性に欠けると指摘」
https://supplysideliberaljp.hatenablog.com/entry/2022/04/14/192018
「日本のインフレ期待はまだ適度に固定されているように見え、中長期的なインフレ期待が上昇する兆しはないとも指摘」
リフレ政策の失敗と言う事でしょうか?物価の番人として聞かれたらインフレは長続きしないと言い、マクロ安定化では景気は悪くないと見ているか?日銀黒田氏は、残りの任期僅かというところで、表舞台に引きずり出されることになってしまいました。
国債の買い入れや、株式の購入を減らし、無事に任期を終えるかと思っておりましたが、想像以上に早く審判が下される時期が来ましたね。