フィンランド、NATO加盟申請の「可能性高い」 ロシアは警告
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この時期に、NATO加盟申請をしたのは、ウクライナの侵攻をみて、ロシアの弱体化がはっきりしたと確信したのではないでしょうか?
ロシアに接している以上、NATOと戦争が始まれば、最前線になる可能性が高い
それでも、今までの中立を破ってまで加盟をするのは、将来に渡りロシアが弱体化することを含め、その方が抑止力が高いという計算があるからと思います
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フィンランドは、1700年にピョートル大帝の侵攻を受け、少しずつ領土を削り取られていきました。1809年には、ロシアによるフィンランドの植民地化が完成しました。
1917年、ロシア革命のスキをついて独立を宣言し、激しい戦争の末、独立を回復しました。
1939年、ソ連はフィンランドを再び支配下に置くため、100万以上の兵力で侵攻、フィンランドは1944年まで戦い続けて、独立を維持しました。
独立を維持したフィンランドですが、ソ連と講和するにあたって、ソ連と友好協力相互援助条約を結び、安全保障にあたってソ連の支援を受ける、という協定を結びました。これが、現在にまで至るフィンランドの中立化の原因です。
フィンランドは、別に自ら望んで中立化したわけではなく、250年に渡ってロシアの侵攻を受け続け、独立を維持する条件として受け入れたのが、「中立化」です。
フィンランドの中立化は、ロシアが侵攻してこない、という条件と交換でもありました。
現在、フィンランドが中立化を放棄して、NATOに加盟しようとする理由は2つ、
・ロシアは弱体化し、少なくとも現状ではウクライナでの戦争が限界で、フィンランドに侵攻する余力はない
・ロシアは、対外的な勢力拡大を実行に移しており、もはや「中立化」していれば侵攻してこない、という約定は守られない可能性が高い
ということでしょう。「可能性が高い」というのは、フィンランド議会とフィンランド世論の支持が得られる「可能性が高い」ということだ。フィンランドでは、ここ数十年、NATO加盟を支持する世論は20%〜25%ほどにとどまり続けていた。それが、目下、60%以上、さらには70%近くまでに急上昇している。また、議会でも、明らかに過半数が取れる可能性が非常に高い状況だ。
ロシアは、フィンランドがNATO加盟を申請した場合、バルト海沿岸のロシアの飛び地のカリーニングラードに核を配備すると警告している。有言実行の国であるロシアは、実際にそう動くだろう。それを警戒して、リトアニアがベラルーシからカリーニングラードに至るスヴァウキ回廊を陸上閉鎖する可能性がある。リトアニアは、NATO加盟国であり、ロシアとリトアニアが紛争状態になると、世界のマーケットは第三次世界大戦を意識するだろう。テールリスクとはいえ、フィンランドが決断した場合、その余波は小さくなさそうだ。