水で進む衛星エンジン、宇宙の「持続可能」な開発を狙う
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この技術には非常に注目しています。とくに超低高度を狙う時に大気の密度が高くなるので長期的に軌道速度維持可能な推進システムが必要で、原子力が使えないとなれば電気推進が第一の選択肢になります。が、キセノンやクリプトンを使うイオンエンジンは高圧で温度管理が大変なタンクを使わねばならず大きさや重さもそれなりになります。水だと衛星の空きスペースに低圧タンクで潜り込ませられます。
課題は推力と比推力の両方に優れたエンジンを作ることです。まあでもコストも安くなりますし非常に期待しております。よく使われるヒドラジンは有毒で扱いづらいですからね。水エンジンはISP(ロケットエンジンの燃費)はだいぶ悪いですが、扱いやすさに利があるためキューブサットなどへの搭載が主な応用でしょう。
「持続可能性」は、無意味とは言いませんが、現在の人工衛星の数ではロケットエンジンによる汚染などの影響は無視できるていどです。今後は小型衛星でもデブリ対策および周波数調整の制約による軌道維持/変更運用に対する対策が必須となってくる。小型衛星搭載可能な推進系の需要も今後高まると予想される。