「大停電の危機」は誰のせいなのか。日本のエネルギー政策を「SNSのオモチャ」にさせるな【連載】あたらしい意識高い系をはじめよう(31)
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3月22日は初の電力逼迫警報が東京電力と東北電力管内に出され、朝から夕方にかけて緊迫した時間が流れていました。結局、危機を脱することはできたものの、「お願い」に応じて国民が頑張ってしまうので根本的課題が先送りになってしまうという「日本あるある」にまたも陥ってしまった感があります。
そして巷では「原発再稼働を拒んだ反原発派が悪い」「再生可能エネルギーを導入しすぎたからだ」「いや自民党政府がちゃんと舵取りをしてないからだ」と犯人探しが行われています。
昨今の電力不安定化の根本的な原因は、日本のエネルギー政策が「政治闘争のためのオモチャ」として扱われて、誰も安定供給のための責任を取らずに漂流してきてしまったことにあります。
脱炭素だけでなくウクライナ紛争による世界のエネルギー市場の大激変のような荒波を乗り越え、日本の電力政策を常に現実に即したものにしていくために、どうすれば「政治闘争のためのオモチャ」扱いをやめることができるか、倉本圭造さんに執筆いただきました。