一振りで高級感 リンゴ専用の七味開発 台風19号被害の農家ら
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美味しそうですね。
りんごは密入りで糖度が高ければ高い方が良いに決まっていそうですが、実は生産者からするとそうとは言い切れません。
高値で売れるのは、形が美しく大ぶりで、見た目に傷が全くなくいい色で、それでいて見た目や味にばらつきがない品種です。まるで工業製品のようですね。
台風や水害等で途中で落ちたもの、傷がついたサビものはジャムやジュース等の加工品に回されますが、ほとんど値段が付かず生産コストとしては赤字です。
また、蜜入は人気かと思われがちですが糖度が高すぎるものは日持ちせず、あっという間に中が腐ってしまうのでこれも逆に流通しにくい一面もあります。またお菓子に使うと甘すぎるという難点も。
結局、料理やスイーツに向いてるのは、色味が良くて酸味の強い紅玉などだったりします。そんなわけでさまざまな運命を辿るりんごたちをもおいしくしてくれる七味、とても良い発明ですね。こういうアノテコノテで、商品価値を高めることは、とても大事だ。その発想の豊かさにも感心する。
で、一方。そんなこともやりながら、傷モノ、変形モノ等の、見た目の問題は、実は味には全く問題ないということを、消費者に伝えることができればと思う。意識が変われば、商品価値も変えられるのではないか。
半額以下とかタダ同然なんてことにならないように、せめて1〜2割引くらいで買ってくれる消費者を増やす工夫を進めたいものだ。だって、味は同じなのだから。
サステナブルだ、SGDsだ、フェアトレードだと、声高に叫んでいる人たちから、そんな動きが始まればいいのにね。動き出すと、意外とソレがスタンダードになる日も近いかも。一人の農家の人の悩みをどうにかしたい、と思った知人の方が老舗の七味唐辛子やさんを紹介してくれて、その七味唐辛子やさんも何とかしたい!と立ち上がり、更にそこにスパイスの味の監修として有名なフランス料理シェフまで関わったとのこと。
思いに共感する人たちが、新しい価値を一緒に作り上げていく素敵な事例でワクワクしました。
地方に移住して周りの人と話していると「地方には自然以外何にもない」と自虐的に語っている場面に遭遇することがあります。
りんご農家と七味唐辛子会社のコラボ事例が長野から生まれたように、地方だって思いと行動力があれば、なんでも生み出せるんだ、という前向きな考えが地方でも一般的になるといいなと感じました。