【直撃】アマゾンらの独占から解き放つ。DX支える「本命」の正体
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AIの企業における活用という観点から言うと、データレイヤーの統合は重要な一側面であることは変わりないのですが、全体のビッグピクチャーの中では一部に過ぎないです。データのクラウド移行の利点はデータの統合により種々のデータを簡単にアクセスし紐づけられるようになると言う点で大きな価値創出のイネーブラーになりうることですが、データ活用の観点から言うと、データと事業・経営意思決定を結びつけられる文理統合型人材がいないことが大きな障壁です。
そもそもデータを使って何をするのか、またその方向性に基づくデータ収集が出来てるかどうか。これらの問題はデータプラットフォームが解決してくれることではありません。DatabricksやPalantierのような統合プラットフォームは、料理で言えばキッチンのようなもので、実際の料理をする料理人は提供してくれません。
AI活用の潮流として重要な動きを他に挙げるとすると、ここにも上がっているGPT3などの巨大な汎用モデルと、バーチカルAIがあります。前者に関しては本記事でも触れられていますが、データプラットフォームを変えてもこういうモデルを作る能力を獲得できるわけではないのと、そもそも古社ごとに作る必要すらなくなる。汎用性が非常に高く、今まで個別に学習させないとできなかったことが自社でモデル構築しなくてもできてしまう。同じくOpenAIから発表されたCLIPなども一つのモデルであらゆる物体の認識に応用できてしまう。
もう一つのバーチカルAIは、逆に特定のことに特化している一方で、生身のモデルではなく即業務導入可能なシステムとして提供される。あらゆる業務にそのようなソリューションが存在しているわけではないが、例えば先日私のPodCastで取材したtractableなんかは保険会社から絶大な支持を得てる。こう言うものが既にある業務に対して、自社でスクラッチで開発するのはもはやメイクセンスしない。
と言うことで最後は少し宣伝ですが、こういうトピックに興味のある方は、こちらのポッドキャストをどうぞ: https://ledge.ai/topic/podcast/データを活用する際、データがサイロ化されている、アクセスしたいデータにアクセスできない、拡張性がないなどの課題があります。AIを意義のある使い方をしようとすると、まずデータの課題がでてきます。弊社もデータの課題解決のためのプラットフォームを提供していますが、データブリックスからのコメントは参考になりますね。データ種別と量が膨大になるこれからの時代に、どうクレンジングして、どう使えるようにするか、ますます大きな課題になりそうです。
現在、企業の評価額が4兆円になっているデータブリックス。
ビジネスの裏を支え、地味だけれども急速に成長する黒子企業です。この企業が注目されているのは、そのサービスとともに、共同創業者、チームの強さにもあります。
カリフォルニア大学バークレー校で開発された「アパッチ・スパーク」のコアの開発者たちが創業。ビッグデータと機械学習のために必要なデータの高速処理を可能にするソフトウェアで、これが元になってデータブリックスが生まれています。ゴリゴリの研究者たちが、起業して大成功しているというストーリーも非常に面白いです。
当初、CEOはバークレー校の教授でした。最初は売り上げがなかなか立たず、その後、現在のCEOのアリ・ゴディシ氏が引き継ぎました。その時、初期に投資をしたベンチャーキャピタル(VC)のアンドリーセン・ホロウィッツは、研究者がトップであれば、前のCEOと変わらない、とゴディシ氏の選出に難色を示したそうです。ところが今では、アンドリーセン・ホロウィッツの投資先ポートフォリオで最高のCEOの一人になったと言われるほど。
インタビューの話も軽快で、データブリックスがやろうとしていることを非常にわかりやすく教えてくれています。
今年は大きな動きが出てきそうなので、その点も注目です。