大阪府、IT業務民営化へ 5年度にも新会社設立
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ITに限らず、人材や知見の流動化と報酬体系の民間との格差解消は、行政と民間の境界がどんどん薄れていく中で、現在不可欠な構造的な問題。その中での意欲的な試みで注目したい。
デジタル庁や東京都デジタルサービス局の設立など、行政側で一気にデジタル組織内製化に舵を取るのも1つの方策だけど、まさにこの民間との協業と言うのも試すべき可能性だと思っていた中、とてもこの流れは興味深い。大阪府や大阪市は、色々と民間活力の既成の枠を超えた導入に積極的なので、賛否両論あるとは思うものの、今の日本の置かれた立ち位置の中で誰かが試さないといけない手法なのは間違いないと思う。
ただし、大阪府市は僕の知っている中でも特に縦割り志向と事なかれ志向が強く、とにかく領域横断的な新しい価値創出を目指さない傾向強いので、単純に民間と合わせればうまくいくとも到底思えない。むしろ単純に外に投げて責任を切り離すことに慣れた内部の体質を、自ら本質的な価値創出のビジョンを作る体質に変更していくことの方が本丸。ここへの具体的な方策が行政側にちゃんとあるのか次第で、そこすらも民間任せなのだとしたら、おそらくこれは行政サービスと税金を民間の食い物にされる第一歩。
維新の政策は、とにかく目に見えるアピールプレイで煙幕張りながら短期的な支出を減らすことだけを指標に機械的に行われている印象強いので、今回のIT政策もより長期的な価値創出ができる体質改善ができるかどうかのほうをしっかり評価していきたい。都市や社会の価値を、短期の成果だけで測ってはいけない。
まあそもそも金額がこれなので、まずはテストということなんでしょうけどね。なかなか野心的な取り組み。
IT人材とシステム運用を事業会社化で賄うのはわかるが、調達と開発には課題が残りそう。
どこまで自社で開発して、どうやって一定の公正性を保ちながら調達するのか、今後の詰めに注目です。