無印良品が異例の「大量採用」に踏み切る舞台裏
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コロナ後を踏まえて、もう一度自社のアイデンティティを明確にしようという試みのように見えます。「目に見えたインセンティブがない状態では、社員によって地域活性化などに取り組むモチベーションの差が出る可能性もある。」という記者の指摘はMBAの一般論に毒されすぎでは?目に見えたインセンティブがないと動かないようであれば、もはや無印ではないでしょう。
MUJIGRAMで有名なマニュアルは、本も出て、話題になった。
これは、2001年に社長就任した松井氏がけん引。元となったのはしまむらで、しまむら社長の藤原氏を社外取締役に招致し、改革を行った。無印は、そこで一回目のターンアラウンドをして(売上1000億円前後)、その後利益は出ているが停滞期があった(2010年前後、売上1600億円前後)。そしてそこから中国と国内が伸び2018年度には売上4000億円を超えた。
ただ、ここ数年はコロナ影響や、ニトリ・100円ショップなど様々なより廉価な雑貨業態が品質を上げて、競争が激しくなっていると思う。ここ数年の変調は下記の堂前氏の就任時のPickで過去推移のいくつかのキーとなる記事へのリンクを張っているので、興味がある方はご参照いただきたい。
https://newspicks.com/news/5984006
本記事でマニュアルから脱して個店経営への進化、という方針が出ている。
日本で一番店長裁量が大きい大規模チェーンは、ドンキ(PPIH)で下記Pickなども併せて。
創業者の安田氏へのインタビュー(3つ目の記事)から窺えるように、個店主義・個店経営を掲げることと実際に執行することは全然違う。どこまで現場に委ねて、委ねられてどれだけ執行できるかは、小売業態において組織文化やプロセスそのものだと思う。組織全体の経験則があるから、そう簡単に変えられるものではないと思っている。
【ドンキホーテはなぜここまで強くなったのか】
https://newspicks.com/news/837312
【ドンキPBトップが語る「価格よりも大切なもの」】
https://newspicks.com/news/3314424
【ドン・キホーテ創業者、「復帰の真相」を全て語る】
https://newspicks.com/news/4418051
にしても、先日のカインズのハンズ買収も、「ドンキにかなわない」というのがきっかけだった。日本の小売で、今一番ベンチマークされているように思う。
【「ハリネズミ経営」カインズはハンズを立て直せるのか】
https://newspicks.com/news/6493056地域に根ざした経営を目指す無印からすると、地域の数だけ経営が必要になるわけで、相応の人が必要になるというのは、理にかなったことだ。
多様化の時代、先の見えない時代において、集中型の経営はむしろ不確実性を増す。理念のみを柱とし、戦略や戦術は個々に委ねる分散型の経営は、チャレンジングではあるが、合理的だと感じる。