HIS子会社 架空宿泊1万8千泊分以上でGoTo申請か
コメント
注目のコメント
HISの直接関与はまずありえないと直感的に思えるほどお粗末な内容です。子会社の旅行会社2社(ジャパンホリデートラベル(大阪市)、ミキ・ツーリスト(東京))が不正請求に関与している疑いが伝えられており、HISの対応として厳正な調査、決算発表の延期を公表したことは適切です。
本件、テレビ報道が伝えている内容からは非常に悪質、多数の不正申請をしている可能性が伺えます。この子会社2社がGoToトラベル事業にに社員の名簿を無断で借用、長期に「宿泊したこと」として申請し、補助金は旅行会社に入っている模様です。
GoToトラベルでは、旅行者にとっては宿泊料やツアー料金が割引された印象を受けますが、割引されたようにみえていた分は、国が旅行会社やホテルに対し税金から支払っています。国は不正防止の観点から、旅行社等事業者に対して宿泊者の身分確認を義務付けていました。「社員名簿をつかって宿泊をでっちあげ政府に申請していた」とういう流れを旅行会社等であれば、組織内で不正申請が完結できるためこのような不正が起こってしまいました。
政府から不正使用の監視人として依頼された旅行会社等自身の不正ですので、補助金の返還命令だけでなく、旅行業免許の停止・はく奪などの重い処分が課されるでしょう。HISには非常に大きな打撃で、不正を行った企業に所属していたばかりに名前を使われた社員には業績低下、最悪廃業も予想される意味で悲劇です。
「『会社ぐるみで…やばいことしたな』HIS子会社がGoToを不正利用の疑い【調査報道23時】」(TBS 2021年12月9日)
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4423783.htm
※ 別タイトルの同一内容のニュースと重複するコメントです。昨夜、JNN/TBSテレビがnews23の【調査報道23時】で報じ、明らかになりました。この問題を受け、HISは今期の決算発表を延期すると発表しました。
https://youtu.be/HHbXHXdR4uk
長期連泊したように見せかけるための名義集めは、ほかにも行われていて、不正の規模はさらに広がるとみられます。
GoToトラベル事業を所管する斉藤国交大臣は、けさの会見で、事実関係については観光庁が委託している事務局が調査していることを明らかにし、今後の調査結果を踏まえ、国交省としても「しかるべく対応する」と述べました。このニュースをうけて、同社は10%以上も株価が下落。先行研究では、本業の商品不正に関する問題が、最も株価下落が長引きやすいとの指摘も。ガバナンスの問題にもなっていきそうですね。