【保存版】空前の「EV戦争」。トップ10社はこう挑む
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テスラが存在しなければ、トヨタは自動車の雄であり続けた。フォルクスワーゲンの3倍近い時価総額。そしてトヨタは12年弱前にテスラに2-3%の出資をしEVの可能性を見定めようとした。その関係は解消され、今はトヨタの3倍以上の時価総額がついている。その価値は今の日産自動車と同等。
欧州勢からすると、中国がもの凄い勢いで迫り抜かれようとしている、インドという市場存在している。そしてアフリカ。テスラが圧倒的な存在感を放ち、大きく引き離されている。危機感は凄まじく、カーボンニュートラルという旗印でEVシフトをすることは気候問題でも、産業基盤の維持拡大、雇用の観点でも合理性がある。
日本はとはいえ中国に市場こそ負けていても、技術力でまだ負ける気はしない。欧米と異なりバッテリー技術や周辺の素材も競争力が高い。欧州に対しては寧ろ自力の差で引き離しつつある。半導体はボトルネックだが、まだ負けが決まったわけではない。これからの自動運転、モビリティサービスの時代も見据えている。
必ずしも負けると決まった訳ではない。そんなポジショニング、そして日本の産業生態系の頂点にいるからこそ、負けるわけにはいかない。
トヨタの判断は尊重せざるを得ない。パブリックな企業であるからこそ。しかし、トヨタを過度に縛りつけてはいけないし、トヨタも過剰に系列を縛ってはいけない。もうディーゼルの時代ではないのだから。
日本としてはトヨタが水素に向かう中、国として独立的に世界のトレンドを見据えて、日本がモビリティサービスの時代、カーボンニュートラルの時代で乗り遅れないという、ポートフォリオ戦略が求められる。
競争の激しい、総合格闘技におけるイノベーションのジレンマを抱えた、構造転換という経営判断。その国家判断にどのようにガバナンスを効かせるべきか、悩ましい課題を突きつけられている。カーボンニュートラルの波に乗ってEVメーカーの時価総額がとんでもないことになっています。一方で、伝統的メーカーの中にも脱エンジンを表明している企業が増えており、益々争いは複雑化しています。そこで今回はトップ10社の現状を整理しました。
取材を通して感じたのは、今はEVメーカーが高評価されていますが、3年後は全くわからないということ。脱エンジンを表明している会社も、それを貫き続けるかは不透明です。電力構成次第(再エネが意外と普及しないなど)ではEV以外の車が気候変動文脈で重要視される可能性もあり、まだまだ注視し続ける必要があります。中国メーカーがトップ10に2社も入っているとは知りませんでした。一方でリーフで先行していたはずの日産の時価総額は約2.7兆円ではるかランク外。ゴーンショックで失われた時間の大きさを思い知ります。