サブスク全盛の今、「レコード人気」が再燃する理由とは
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この変化の兆しに気がついたのは2014年にアメリカのポートランドを訪れた時でした。街には複数のレコードショップがあり、熱心にジャケットを眺めている顧客がいました。ちなみに歩いた範囲ではCDショップは一軒もありませんでした。これは何かが起ころうとしていると思い、その後も市場を注視していると昨年ついにアメリカでCDのセールスをレコードが抜くということが起きました。
レコードの復活は、経営学者のロベルト・ベルガンティが提唱した「意味のイノベーション」の例としても捉えることができます。音質という機能ではCDやサブスクリプションが有利なはずなのに、なぜかレコードが売れる。レコードにはモノとしての存在や視聴体験など、機能だけでは説明できない意味としての価値があるという考え方です。「レコードが人気」系の話題はサブスク前から定期的に見ます。しかし、唯一のもの、手元に持ち、所有したい欲みたいなものが、サブスクだからこそ燻れる所もあり再燃しているのかもしれません。
問題は、我が家のホコリの被ったDJセット…。「リーズナブルにコレクターになれていろいろ楽しめる、けれども渋くてかっこいい趣味」
というのは確かにインサイトを突いている気がする。まだ今ならミーハーに見られなそうやし。
ー「初心者がレコードを趣味にするために必要な初期費用は3万円で十分」だと加藤氏は語る。
「近年はブームの影響を受けて、AV機器メーカー各社はレコードプレイヤーの製造に力を入れており、1万円台で本格的なものが購入できます。アナログ盤独自の臨場感のあるサウンドを味わうためにはスピーカーも大事ですが、こちらも1万円ほど予算があれば十分高音質な製品が手に入る。機材をそろえるのに2万円使って、残りの1万円を握りしめ、中古盤屋の100円コーナーに足を運べば100枚は買えるわけです。この時点で立派なレコードコレクターですよ」ー