Google、銀行口座サービスの提供を見送り
日本経済新聞
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個人金融とITの両方の業界を経験して感じるのは、ミスに対する許容度の違いです。IT業界と異なり、金融では一切のミスが許されず、担当者のストレスはすさまじいものがあります。IT業界のように、ベータ版として製品やサービスを提供し、顧客の反応を見つつ開発を進めたり、方向転換したりと言うことは金融ではあり得ません。
金融機関の支援に回る方を選択したのは、賢明な判断だと思います。「グーグルの計画は米金融当局の支持を得ていたが」
これは疑わしい。確かに元ネタWSJ原文にも関係者の証言としてと書いてあるが”support”とは何を指すのか曖昧だし、レガシー銀行に配慮して事業を止めるという理由も、だったらはなからやらなきゃ良い話だし現に複数の銀行がパートナー参画している訳だし。
担当幹部が部下ごそっと連れ立って辞めてフィンテックスタートアップ作るというのはマヌケな話ではあるが、いくらでも後釜は探せるだろう。
つまりは、当局許認可が正式に下りないと判断したのだと推察します。AmazonもAppleも似たような構想や取り組みはあるが、私は最後までビッグテックによる銀行参入は国(アメリカ)が認めないと予想する。大きな方針転換ですね。金融事業へのGAFAMの参入障壁は大きいです。力を持ちすぎることへの懸念もありますが、インターネット事業と違って、ミスなく運営することが求められる認可事業だということも大きいと思います。今後Googleがどのようなアプローチで金融事業を攻めに行くか注視していきたいです。また、フィンテックスタートアップのいくつかも巨大になってきているので、金融界とのせめぎ合いにも注目しています。