【解説】トヨタ「電池1.5兆円投資」は本当にすごいのか?
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私はトヨタのフルラインアップ戦略に期待して注目している。
記事には水素エンジンのことがなかったが記事が電動車のことをテーマとしているためだと思われる。トヨタは水素から電気を作って電気で走る自動車のほかに水素をエンジンで燃焼させて走る自動車も作ろうとしている。(すでに耐久レースで走らせている)
EV=電池 という話の中で 水素を選択肢に持とうと考えているトヨタの戦略は成功するのではないかと思っている。
水素もその製造時の電気使用量(≒CO2排出量)などが問題になると思われるが、電池も充電のための電気のほかにレアメタルや電解質などCO2以外の環境面の破壊問題も抱えていると思う。
そう考えたとき、既存のエンジン製造技術の転用などの面で水素エンジンはメリットも大きいのではないかと思っている。
いずれにしても、トヨタが選択肢を広く持つために取り組んでいる姿勢(戦略)には期待できると考えている。頑張ってほしい。(世界の中での日本企業としても)
注目のコメント
あぁ、急いで作ったんでしょうが、絶対やってはいけない「全”個”体」箇所を発見。これ見ると記事読む気がしなくなるんですよね。
そんなマジックワードな「全個体」ですが、正確には固体が個体になっています。
また輸率が100%の話も多分伝わっていないようにも思えたり。
追記
図中の個体については直りましたね。迅速な対応ありがとうございます。
で、トヨタの電池戦略ですが、書き出すと字数オーバー必至なので「長期間使用すると固体電解質と負極活物質の間に隙間が出来てしまう」一点に絞って追記します(多分に推測も入ってますが)。
トヨタの固体電解質は酸化物すなわちセラミックの粒子が正負極間にギッシリ詰められたイメージで、それらが特に負極との接触面で離れてしまうとその箇所で電気が流れなくなります。そのため、高圧プレスしたり(日立造船)薄膜を積み重ねたりして製造をします。
こうして出来た全固体電池で充放電を繰り返すと、今度は負極活物質が膨張&収縮をして、接触面に隙間が出来てしまうことが多々有り、特にシリコン系負極の場合には著しい。
材料面では東工大の菅野先生が発見した硫化物系電解質に注目が集まり、トヨタも一緒に硫化物系の研究を進めて来ましたが、その後酸化物系にシフトしたと言われます。そしてどちらもSEIという固体電解質界面が劣化に大きな影響を与え、固体イオニクス分野で研究が進められています。
以下はかなり専門的ですがご興味があればご覧ください。
(参考Ⅰ)薄膜技術を用いた全固体電池の研究開発
https://www.jstage.jst.go.jp/article/materia/58/6/58_311/_pdf/-char/ja
あとは以下の記事が比較的良くまとまってます。
(参考Ⅱ)全固体電池で注目高まる「電解質」、固体にするだけでは意味がない!?
https://newspicks.com/news/61666049/7付WSJでは、トヨタとBMWが(EVをよりプッシュするVWやGMに比べ)「“life cycle” carbon emissions」、つまり車の運転だけでなく、バッテリーも含めた部品の製造も含めた排出量の削減を強調している旨が指摘されています。
https://www.wsj.com/articles/toyota-and-bmw-are-auto-industrys-contrarian-investors-11631024335?mod=itp_wsj&ru=yahooトヨタの電動化戦略の基本は「フルラインナップ」です。EVだけでなく、HVやFCVなど、強みを組み合わせることで脱炭素を実現しようとするものです。
これの実現に向けたロードマップが浮かび上がってきました。特に9月7日に開催された説明会では電池に関する重要なポイントがいくつも説明されていました。
個人的に最も印象的だったのが全固体電池に関する説明です。実際にこの電池を使って課題が分かったという話ですが、ここには非常に大きな意味があります。
この点も含めて、トヨタの電動化・電池戦略をポイントを絞って解説しています。ぜひご一読ください。