アプリ決済の強制禁止＝韓国が法改正、世界初
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今回可決された法律では、アプリマーケットが「自己の取引上の地位を不当に利用して…特定の支払方法を強制する行為」が禁止されるということですが、具体的に何が禁じられるのかはまだ分かりません。
というのも、AppleもGoogleも以前からアプリ外決済は認めているので（AmazonやNetflixはアプリ外決済の代表例です）、そもそも「特定の支払方法を強制」などされていないともいえるからです。
ただし、アプリ内から外部決済に誘導することが禁止されていることから、多くのアプリでは外部決済の利用をユーザーに促すことが事実上困難なので、これをもって「特定の支払方法を強制」と解釈するのかも知れません。
また、仮にそのような理解だとしても、それが「自己の取引上の地位を不当に利用して」といえるかは別問題です。というのも、アプリの決済手数料にはアプリの運営コスト（審査、サイバーセキュリティ、レコメンドなど）が含まれており、その経費を一般の決済手数料に上乗せしてユーザーから徴取するのは必ずしも不当といえないからです。（スーパーマーケットが、卸売価格に一定のコストを上乗せして販売するのと似ています。）
もっとも、アプリ内の決済手数料がマーケットの運営コストを考えても高すぎる場合や、外部決済を用意するとアプリ審査が通りにくくなるといった慣行があるとすれば、不当な強制といえるかも知れません。
いずれにせよ、詳細は今後下位法令で決めるようなので、引き続き動向に注視が必要かと思います。
注目のコメント
この流れはもう止まらないかもしれないですね。
先日は米国での訴訟に関するニュースがありましたが、ここでの和解内容は「アプリ外で、他社決済に誘導することを許可する」というもので、アプリ内で他社決済を容認するものではなく、実質的にはこれまでと変わらない内容でした。
https://newspicks.com/news/6136672
今回の韓国の法改正の詳細は追えていないですが、実際にアプリ内の決済手段が自由化されるとなると、この流れが他国にも展開されていくことは必然的な流れになりそう。これをきっかけに、アプリ内から外部決済をするだけでなく、より多様な決済手段が生まれていくかもしれません。アプリ決済強制禁止の関連法案を韓国国会が可決した。韓国らしい動き。時代を先取りし、迅速に検討を進めて、大胆に国家的規模で導入し、制度化してしまう韓国。企業単位でも同様。サムスンの折り畳み式スマホは、大胆な発想で製品化して世界で勝負をする事例のひとつ。仮にその戦略が失敗しても豊富な資金があるから、途中で止めて軌道修正をしてしまう。この迅速さ、大胆さ、規模の大きさは日本は真似ができない。
Appleが外部課金を実質容認する方針転換を発表済みだし既に世界はこの趨勢でセットしている。日本も政府行政は対応したほうが国益に叶うし起業家も他人事ではなく今まで寡占の牙城で存在しえなかったサードパーティープラットフォームを爆速で作りひと稼ぎするくらいの者が出てきてほしい。
