「教科担任制」の対象に体育も…5・6年の一部授業で導入へ
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◇教科担任制度に「体育」も追加
他教科と異なり、体育には着替えが含まれます。この着替え時間を
授業直前直後に行うのか、そうでないのかでその後の授業時間にも
かなり影響が出ます。
専科にすることで、授業者は体育だけの授業準備に取り掛かりやすくなり
結果的に本運動の時間も長く取れると予想されます。
児童には準備運動させておいて、授業者は場づくり(ライン引き等)を
する光景はよく見られます。児童だけの準備運動、悪くはないですが
本当にそれで良いのかは考える必要もあるかと思われます。
また、中高の専門性の高い体育指導者が小学校現場での活躍も
期待される一方で、発達段階に応じてより適切な指導・支援も
より一層求められてきます。
日常的な運動・体育の質の向上が結果的に豊かな生涯スポーツへ。
注目のコメント
高校ですが、保健体育教員として思うこと。
結論を言えば、体育の教科担任制は賛成です。が、「競技の」専門家ではなく「スポーツ科学の」専門家が求められていることを外してはなりません。
他教科との相対的な専門性の高さが理由とのことですが、これは種目個別の専門性のことではありません。教える種目が多岐に渡ることによる、スポーツ科学全般に関する専門性を指すと思ってください。
ご存知とは思いますが、指導にあたる種目は、いわゆるエクササイズ、水泳、陸上、サッカー、ソフトボール、バスケットボール、バレーボール、ダンス、器械運動です。
これらの根底には、運動の原理原則や機能解剖的な身体行為の合理性、他にもスポーツ心理的な運動有能感を育むための支援などがあります。それらを踏まえた上でのコーチングが必要です。つまり、一競技に特化していることよりも、より横断的に広い視野でスポーツを捉える視点が必要なのです。
競技の専門家は「できる」ことが前提になる傾向があります。例えば、私の専門競技は野球なので、ソフトボールの授業では、生徒に何をどういう順番で教えていいか分からなくなるときがあります。生徒から、「先生はできるから良いけど、俺には分からん!」と言われた苦い経験があります。
運動が苦手な子にも楽しさを、には若干の違和感を感じるため部分的な賛同にはなりますが。
まずは今現在のスキルで楽しめる環境を整えること。そして、そこで発生するモチベーションを捕まえ、子どもの内部に発生する「できない」を科学的な思考を用いて分析してみる。誰かと比較するでなく、個々の「できる」への階段を設置できるような仕組みを授業にデザインできる。そんなスポーツ科学の専門家が増え、学校体育の担任となることを期待しています。基本賛成。自分がアスリートとして活躍したとかではなく、子どもの長期的な健康と丈夫さに向けた、肉体の役割やスポーツ科学を熟知した人でしようね。部活の外部委託は、もっと選手育成寄りなんでしょうけど。
体育でもプログラミングでも教師以外の人が教えることを掲げる施策に共通して言えることは、その対象の専門家は必ずしも教育の専門家ではないということです。これを加味しないで進めては日本がこれまで保ってきた高水準の教育レベルが根本から変わってしまう可能性があります。教科担任制の議論と並行して、専門家としての教師像を早く固めていくことを望みます。