スティーブ・ジョブズ 「美」の原点
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注目のコメント
アートとサイエンスの間に価値を見出した素晴らしい方の原体験を知る貴重な収録ですね。どのようなシステムやサービスが本当に心地よいと感じることができるものなのでしょうか。
心地よさの遺伝子は、どこから来たのか、原点は何かと考えている中で、ヒントは日本にあったのでしょう。簡単には答えを教えてくれはしないのが日本。それがスティーブが気づいた本質的競走優位点だったのかもしれませんね。
たとえば漆や陶器はじめ「用の美」に位置づけられる一つの美意識は、1000年以上の間受け継がれ、とてもユニークな価値を確立し、工芸、建築、文化や仕事、生活に対する心構えと、様々な領域において、日本人の遺伝子、魂にしっかりときざまれています。
区別のない中に美をつくり、用の追求の中であっても我々はなぜそこまでするの?と思うほど極める中に美を感じます。
光は何かにあたらないと見えない。形にならないものを形にするのが美。そして、それを日本人は仕事の中にも見出してきました。
まさに日本の美は区別する世界ではなくて、折り重なった、美的文化で、外国人には理解しがたい、魅了させる所以かもしれませんね。
私がシリコンバレー赴任中にスティーブの言葉として伝え聞いた、大事だと言われた言葉これでした。
Be a yardstick of quality.
人生は短い。他人ではなく自分の内なる声に耳を傾け続けたスティーブ。多くの若い人が日本の美意識に魅了され、素晴らしいプロダクトや取り組みが世界に生まれますように。すごい記事だと言うから何だろうと思って読んでみたら、本当にすごい記事でした。
本当の原点って、案外独白本とか映画とかには描かれてなかったりするもんなんですよね。
ジョブズがカリグラフィーを大学で学んで、それがアップルの製品に大きく影響を与えた話は有名ですが。
日本の川瀬巴水の新版画が10代のジョブズに大きな影響を与え、文字通り終生ジョブズとともにあったという話は初めて聞きました。
子どもの頃に、こういう原点になるような何かに出会えるかっていうのは本当に大事なんだなというのが良く分かる逸話ですね。
日本人だからこそ嬉しい逸話という面もありますが、「雪景色、朱色の鳥居や神社、そして、和傘を持つ女性。この三つが、日本の木版画が外国人によく売れる要素だと聞いたことがあります。しかし、ジョブズのコレクションには、そういった作品はほぼありません」という点が個人的にはツボでした。
ミヒャエルエンデの「はてしない物語」で自分を見失った主人公が、自分を忘れないために1枚の絵を選ぶシーンがあるのが凄い記憶に残っていて、そういう絵をしばらくずっと探していた時があったのを思い出しました。
自分にとっての川瀬巴水は、ミヒャエルエンデだったのかもしれないなぁ。10月にSOMPO美術館で。関東の方はぜひ。
https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2020/kawasehasui/