AIRDOとソラシドが経営統合 再編本格化、路線は維持
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持株会社での統合というのは聞こえは良いし、本体の事業への影響は少ないし、社名やブランドも守れるし、日本企業の好きな対等の精神も保持されるので選びがちなのだが、実際には持株会社のコストが重複してかかるし、意思決定は遅くなるし、意思疎通は悪くなるし、いつまで経ってもワンカンパニーになれないし、シナジー働かせにくいし、と問題も多い。緊急だからやむを得ないとも思うが、この先の組織の在り方は戦略とセットで十分考えたほうが良い。
ブランドを別々に維持しながら持株会社を作る形で統合するというのは非効率といえばそれまでなのだが、このケースの場合は「羽田の発着枠」という変数が大きい。
完全に1社になった結果、貴重な羽田の枠を減らされてしまうのでは合理化によって得られる効果も減殺されてしまう。そのリスクを排除しながら、燃料などの共同購買によってコストカットを目指そうというのは合理的ではある。こうした事情があるので、他業種で見られるような、双方の面子や企業文化に配慮した妥協スキームという話ではないように思われる。例えばANAがソラシドを子会社化してリストラもするならコストシナジーも相応にありそうですが、合併もしない離発着空港も大きく被っていないリストラもしないとなると、コストシナジーを食いつぶすコミュニケーションコストが発生してうまくいかないでしょうね。
有事の際は協調性のある君主ではなく、独裁者が必要です。