IEA「石油投資ゼロ」が衝撃なワケ
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注目のコメント
Yahoo!ニュース個人のオーサーデビューしました。
kakuさんご指摘の通り、一部の材料関係は石油等を代替するのが難しいため、ネットゼロシナリオでも相当分残されています。それがグラフで2050年に石油ガス石炭ともゼロになっていない大きな理由の一つです。
高品質な電極用黒鉛として使われるこニードルコークスは石油コークスや石炭コークスの副生産物のコールタールから作られますが、近年値上がりして、急に売り上げに貢献する様になっているようです。ある石油会社の方は、「日本の石油需要はどうせ斜陽だし、むしろ世界が電気自動車になった方がニードルコークスを輸出できて儲かるのでは」と鼻息があらかったり。
kakuさん
LiB負極向けと聞きましたが違いましたか?
竹内さんのコメントの通り、レポート本文を読むとなんの推奨もなく、「無理じゃね?」という内容になっているのですが、これを紹介するビロール事務局長が、「困難だが可能だ」「達成すべき」と強調するために、レポート作成者や本文の思いとは別の扱われ方をしているような気がします。Kakuさんと大場さんのやり取りを拝見してLiB負極の炭素材料について。
LiB負極は黒鉛(グラファイト)も使うことが有りますが、SONYの西さんのセレンディピティによるハードカーボンの方が特性は良くこちらが主流のはず。
ちなみに何故セレンディピティかというと、ハードカーボンは均一な層構造のグラファイトと異なり、構造ぐちゃぐちゃなのでリチウムイオンを出し入れするのに適さないと思われたのですが、逆に乱雑な構造が空隙を生み出してLiイオンが収まるサイトを形成するという直観に反した現象が起こってました。
肝心のLiB負極向けのコークスが今後売れるか?という話ですが、バッテリーのギガファクトリーが乱立したとしても、電炉向けの黒鉛電極よりはトン数は出なさそうですね。最近はシリコンやSiOも添加してますので。
以下東海カーボンさんHPより
●電炉向け黒鉛電極はこちら(ニードルコークス)
https://www.tokaicarbon.co.jp/products/graphite/summary/
●LiB負極向けハードカーボンはこちら(コークス)
https://www.tokaicarbon.co.jp/products/nem/summary/
なお植物系ハードカーボンというのもあります。バイオハードカーボン社として製造していましたが、現在クラレの「クラノード」として販売されています。
http://www.kuraray-c.co.jp/KURANODE/
売れてるのかな。
追記
昨日北陸の工場のニュースが出てた全樹脂電池のAPBもハードカーボンが不可欠で、JFEケミカルが出資の上供給するようです。ハードカーボンのぐちゃぐちゃな構造の写真も載ってましたのでご参考まで。
https://www.atpress.ne.jp/news/181304漏れ聞こえてきたところによると、IEAの人がこのレポートに寄せた思いは「1.5℃目標って、こんなにすごいことなんですよ」という趣旨だったといいますが、そういう受け取られ方をしないということくらい自覚はあるだろうに。
2030年までに例えば
・毎年4%のエネルギー効率改善
・毎年1TW以上(太陽光 600GW以上、風力400GW)の開発
これが今年から起こらなければならないということです。
そしてマイルストーンとして
・2030年時点で6億台のEV販売
・2030年時点で850GW容量の電気分解水素製造装置
なるほど・・。
ちなみに
・1TW の風力と太陽光というのは2020年の新規導入量の約4倍
・2018年の世界の一次エネルギー消費原単位の減少(改善率)は前年比1.2%で3年連続悪化
・2030年に850GW容量の電気分解水素製造装置には、福島県浪江町にある世界最大級の装置(10MW)が1時間に一つずつ、いま既に作られていかねばならないということではなかろうか。私、割り算間違えてます?
【追記】
大場さん、そうなんですよね。
ただ、前向きに言わないと国際機関としてのステータスが保てないというか上がらないのでねぇ。。
このレポートでの書かれているのは、「本当に2050年のネット0をやるのであれば」新規の石油・ガス田開発は(既に認可されて進行中のもの以外は)不要になるはず、ということなのですが、ファティさんのプレス・カンファレンスでの言いぶりを受けて、報道では「」内がまるっと取れてましたねぇ。。