スエズ座礁、賠償請求を減額=1000億円から650億円に
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スエズ運河庁が正栄汽船への賠償請求額を6億ドルまで引き下げた,という記事.風評被害のところは引き下げたようですが…賠償金に算出根拠がないことを示唆しています.
https://gcaptain.com/ever-given-insurer-says-suez-canals-reduced-claim-is-still-too-high/
によると,
・提案された減額金額は、裁判所に提出されたスエズ運河庁からの請求には反映されていない
・正栄汽船側は請求の根拠を提示されていない
とのことです.
今後はエジプトで裁判所(Egyptian economic court )は5月22日に審理を行って,スエズ運河庁が主張する閉鎖による損失と船の移動にかかった費用について検討する予定だそうです.
上記報道では,スエズ運河庁は「正栄汽船が運河庁への賠償を拒否した場合,裁判所が運河庁に船をオークションにかける権限を与える可能性がある」ことを示唆しているようです.
賠償金の根拠が積み上げられない場合(もしくは積み上げられてもスエズ運河庁にとって低い場合は)は,オークションにかけた時に得られると思われる金額が賠償請求の基準になると予想されます.そりゃあ発展途上国をバックパック旅行した人なら誰でも知っているでしょうが、相手が金持ち日本人ならもちろん向こうは何倍かの値段をふっかけてくるのがお約束です。こちらもそれを知ってて、1000ペソと言われれば300ペソしか払えないと言い返すわけです。そしたら向こうは、君はナイスだから特別に800ペソにしてやろう、なんて言ってきます。もちろんまだまだふっかけているので、じゃあいいよアディオスと立ち去るフリをします。すると追っかけてきて、ちょっと待ってくれスペシャルプライスだ600ペソ、と値切ってきます。交渉が噛み合ってきたと思ったら400ペソとこちらも譲歩。550。450。そして500ペソ、ディール。こうなります。別に相手が悪人なんじゃなく、それが普通の商売のやり方なのです。
商魂たっくましいアラブ人ですから、もちろん本件も商売をやっているわけです、損害賠償なんてなんとでも言えますから。
まあそんなわけで、大学生はビジネス書なんか読んでも頭でっかちの薄っぺらい大人になるだけなので、(コロナ終わったら)バックパック背負ってインドかアラブか南米にでも出掛ける方が1000億倍くらい人生の糧になるでしょう。本は文学とか歴史とかしっかり読むべきと思うのです。現代のこの上なく恵まれた日本やアメリカしか見ていないと、それが普通だ当たり前だと勘違いしてしまいますから。ふっかけるアラブ人なのはもちろんですが、保険を司る英国がエジプトの宗主国だったというのも興味を惹くところです。ここで英国が引けば、他国へも影響が広がるでしょう。不屈のジョンブル魂がかかっているのです。