ワクチン接種した60代女性、3日後に死亡…因果関係不明
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「因果関係は不明」ではなくて、「因果関係はないと思われる」となぜ書かないのか。
全体として見れば、新聞はまだ客観的で公平な記事作りをしていて、それはネットニュースやTwitter情報より、はるかにマシなのはその通りだと思います。
しかし、こんな見出しで気を引く戦略を取り続けると、長い目で見たら信頼を失っていくと思うなぁ。
注目のコメント
(3月7日追加コメント)
2例目のアナフィラキシーの公表がありました。私が2月26日の副反応検討部会で議論された「副反応疑い報告の公表方針」を誤解していました。
死亡・アナフィラキシー事例については、初事例の報告時から直近の合同部会(次回は3月12日)までは速やかに公表、これら事象が合同部会で評価された後は、他の報告と併せて合同部会で確認した後で公表、です。
今後も3月12日の合同部会までは、死亡・アナフィラキシー事例については速やかに公表されますが、その後は合同部会の度に評価されます。
今回の公表は、2月26日に行われた厚生労働省の副反応検討部会で議論された「副反応疑い報告の公表方針」に基づくものです。
死亡例・アナフィラキシーについては、初事例は判明時に速やかに公表されますが、それぞれ一度評価した以降は、他の報告と併せて合同部会で確認した後で公表されます。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000745164.pdf
(1)死亡・アナフィラキシー事例の公表方針
・当面※、それぞれ発生が判明した時点で速やかに公表を行うとともに、直近に開催される合同部会にて評価を行う。
※初事例の報告から直近の合同部会の開催までの期間。
・上記の合同部会でそれぞれ一度評価を行った以降は、発生時ではなく、それぞれ合同部会の度に死亡・アナフィラキシー以外の報告事例と併せて公表。
(2)死亡・アナフィラキシー以外の事例の公表方針
・今回の合同部会以降は、合同部会の度に公表。
※ なお、未知の事象が高頻度に報告された場合は別途対応を検討。亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
今回のケースは、有害事象報告がきちんと機能していると考えれば良いと思います。
有害事象
→因果関係の有無を問わず、ワクチン接種など医薬品の投与や手術や放射線治療など医療行為を受けたあと患者(ワクチンを接種されたひと)におこった医療上のあらゆる好ましくない出来事のこと。
例えば、ワクチン接種をした2日後に交通事故でなくなっても有害事象に含まれ得ます。
副作用→治療や予防のために用いる医薬品の主な作用を主作用といい、主作用と異なる作用を副作用といいます。
例えば、抗菌薬を内服して下痢になった、などです。
副反応→「副反応」はワクチン接種に関連したことがらに限定した『副作用』にあたる用語です。
▷ワクチンの副反応について
https://www.vaccine4all.jp/topics_M-detail.php?tid=16#:~:text=%E3%80%8C%E6%9C%89%E5%AE%B3%E4%BA%8B%E8%B1%A1%E3%80%8D%E3%82%84%E3%80%8C%E5%89%AF%E4%BD%9C%E7%94%A8,%E3%81%82%E3%82%8A%E3%80%81%E6%B3%A8%E6%84%8F%E3%81%8C%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
今回のクモ膜下出血は、有害事象にあたるといえるでしょう。亡くなられた医療従事者の方のご冥福をお祈り申し上げます。
発表によると死因は「くも膜下出血とみられる」とのこと。くも膜下出血は、いわゆる「脳卒中」の中の1つで、主には脳の動脈瘤が破裂することで頭蓋内のくも膜下腔というスペースに出血が起こる病気です。40~60歳代の女性に比較的多く、一旦起こると3分の1は死に至るという重篤な疾患で、最近では爆笑問題の田中さんがくも膜出血で入院したことがニュースになりましたが、若い人が亡くなる理由としてはよくある病気です。
くも膜下出血は他のワクチンの副作用として報告されているものもないですし、病気の機序から考えてもワクチン接種とは関係ないだろうというのが多くの医療者の意見だと思います。
このニュースに限らず、ワクチン接種後に起こった健康上の問題はワクチン接種と結び付けられてしまう可能性があり、解釈には常に注意が必要です。ワクチンは「全ての病気を治す」というわけではないので、当然ワクチンを打った後に何かの病気になることはあり得ます。