【核心】デジタル化とDXが決定的に異なる理由
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ロボットメーカーの一社である安川電機は、「景気の先行指標銘柄」の代表です。
ロボットは工作機械(金属を削って金属製部品を作る機械)などと並び、「景気の先行指標」とされています。景気が上向くと、企業は生産量を増強するために機械の購入意欲が高まります。実際の生産拡大に「先行」して、機械が必要なので、ロボットや工作機械の受注状況が、今後の景気の予測に使えるからです。
中でも、安川電機はロボットに使う「サーボモーター」や「インバーター」というコアパーツを他社にも外販しています。このサーボモーターは、ロボットのみならず、半導体製造装置・搬送装置、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーなどあらゆる分野に使われています。
テーマ柄、記事では紹介できませんでしたが、取材こぼれ話として、安川電機の小笠原浩社長によると、
・5G向けの基地局が伸びている。半導体から、電子部品を搭載する実装機まで、さまざまな機器・資材が、「中国だけじゃなくて世界中で動いている」。
・「日本におると『終わった産業』に思えるが」、実際はソーラーパネルの生産が伸びている。パネル自体は中国で作られているが、(電力変換に必要な)パワーコンディショナーは世界各地で作られていて、パネルと合わせて需要が伸びている。電池需要も旺盛。
とのことです。
同社の決算資料ホームページの「決算補足説明資料」のほか、「説明会Q&A」に同社のロボットやサーボモーターの受注状況が記載されています。世界の景気動向を掴むうえで参考になります。
https://www.yaskawa.co.jp/ir/materials/br
最後に手前味噌ながら、景気の先行指標にまつわる過去のNP記事です。
https://newspicks.com/news/4794948チャットブックも企業のDX化を支援していますが、部署間の合意が取れないまま進み部分的な導入となるケースも見ています。結果的に一部の工程しかデジタル化されず、昔の非効率なやり方が残ったままだと現場では価値を感じず昔のやり方に戻ったりと、デジタル化が形骸化することに。
記事では、まず企業がデジタル化の価値を理解しており、トップ層からデジタル化を推し、全社に改革を進め、定着化までのプロセスを働き方改革を遂げながら達成しています。
注目するのは、真っ先に着手した全部のデータを統一化で、地味で泥臭いスタートですが、技術的視点からすると最高の決裁です。AIやらRPAに華々しい期待を抱く人が多いですが、これらの技術は人間が規格を統一しデータを用意していないと何も貢献できません。
デジタル化までの道のりは、経営者の先を見据えた実行力と泥臭さの集まりでスタートラインに立てるのです。「本当のDXは泥臭い」
DXにおいては、ある局面で推進派でも別の局面では抵抗勢力になっているケースもある。
既存事業で成果をあげているチームや個人が無自覚にそうなっているケースも。
ゆえに、トップの強いコミットメントが必要ですし、「CIO(最高情報責任者)」という特別な存在の意味が大きいはず。
「現場」としては、自分が「抵抗勢力」となっている可能性も常に念頭に置きたいものです。