ワーナー、2021年新作映画全てをネット配信 米国内が対象
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コンテンツの垂直統合シナジー狙いですね。コンテンツ、劇場、配信、と水平分業できていた時はヒット作により、一気に劇場が広がり、配信プラットフォームとも強気の交渉ができて、多くの人の目に触れる。今後は全て自社経済圏で全てのポイントが強くあり続けなければならない。難易度はこちらの方がはるかに高いと思います。
これは個人的な感想ですが、制作と配信、メーカーと小売、メディアと代理店、さまざまな垂直統合モデルがある中で、下から上は多くの事例があるけど、上から下は本当に難しい。
映像で言えば、NetflixやAmazonプライムがオリジナルコンテンツをつくる難易度よりもワーナーが配信プラットフォームを作る難易度の方が高いという事です。
この理由はメーカーはオリジナルの段階が様々ありますので、段階的にリスクを取れるけど、配信は段階などない。ユーザーのクレジットカードを獲得する、視聴体験提供する。ここにはステップがなく、一気にやらないといけないし、永遠に改善し続けなければならない、から映画の顧客体験の映画館と配信の差はメリデメ考えたら配信に大きな優位点がある。
Netflix以来、新作の意味もちょっと薄れてきているし、昨今は何より利便性が重視される時代ですし、映画会社側も顧客情報が直接取れる配信にはありがたい側面も多い。この流れは必然でしょう。映画館ビジネスには難しい時代になって行きますね…GYAO!の社長時代に「劇場公開とTVODの同時リリース」にチャレンジした事がありますが、ハリウッドの壁は高く、鎧袖一触、全く無理でした。。あれから十余年、たぶんコロナ禍がなければ、あと20年ぐらいはかかっていたであろう変化が一気に訪れた感じで感慨深いです。(但し、米国の話)
コロナが収束したら、このチャレンジングなウインドウは一旦は閉じてしまう様に思いますが、巣篭もりで変化した人の映画の鑑賞スタイルは結局はこのスタイルになっていく様に思います。だって家でゆっくりと新作映画観たいじゃないですか!