世界で脚光「ステークホルダー資本主義」、企業経営の潮流になるか
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「企業は株主だけでなく、従業員やサプライヤーなどあらゆるステークホルダーの利益に配慮すべきだ」という考え方がある一方、「事業者としての使命を果たすため、目標達成のために、サプライヤーなどあらゆるステークホルダーにも、協力の要請を行う必要がある」という考え方もあります。SDGs、ESG投資、気候変動を意識した野心的な目標は、本質的にはステークホルダーを巻き込まないと叶えられないことが多いためです。
例えば、昭和シェルは2050年までに石油・ガス生産から排出されるCO2を完全にオフセットするという方針を打ち出しましたが、この目標は生産・精製する製品だけでなく、他の企業から購入する製品すべてに適用されると発表しています。また、英国冷凍食品スーパーマーケットチェーン、アイスランド社がプラスチック包装廃止計画を発表しましたが、自社だけでなく取引先と協力することも含まれています。
従業員やサプライヤーなどあらゆるステークホルダーをに責任をもつ、という片方の矢印で成り立つものでなく、逆矢印(協力や連携をお願いする)もあってこそ、成り立つものだと思います。他のステークホルダーを軽視し株主価値を毀損するような事態は回避すべき。一方、株式会社である以上、株主軽視もありえない。つまり従来通り。
結局資本主義下の企業経営の本質が変わったとは思いません。ただ、目線が高まっていることは確かかな。消費者の目線も変わってきているので。
集中する富を握る富裕層への批判を和らげる意図も感じます。ESG投資が統計を取るたびに膨らみ、もはや40.5兆ドル(4.2千兆円)規模に(出所:Pensions & Investments)。この流れは止められない。
後は、ESG投資のクライテリアに合う企業行動が予想されるのみ。