スタートアップ経営者の最重要な資質は「誠実さ」
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注目のコメント
課題のない会社なんてありませんし、スタートアップである以上、課題が山積していて当然です。
投資家の立場で投資検討するにあたり、本稿で挙げたようなチェック項目は準備しているものの、減点方式で見るのではなく、どういう特徴があり、どうすれば弱みを補うことができるかといった観点で臨んでいます。
ただそんな中でも、月並みですが、経営者の誠実さだけはノックアウトファクターと捉えています。
何を以ってして「誠実」と考えるか、どう判断するかは難しい要素ではありますが、どれだけ事業が魅力的に見えても、経営者の言動が信じられない会社とはご一緒するのが難しいと感じています。対話が成立しないことにはエンゲージメントのしようがないからです。朝倉さんがコメントされていたり、記事でも議論があるように、本当に難しい論点。
誠実じゃない人と働きたい人はいないとおもうし、では聖人君子のように人生全てや大人になってからの意思決定や人との接点が全てが誠実かと聞かれれば、そんな人はほとんどいないと思う。また、自分は誠実にしているつもりでも、相手の捉え方は違う。
そしてコメントにあるように、エンゲージメント投資という文脈・前提が重要。
エンゲージメント投資は、経営者と投資家が一緒にバリューアップをしていく営み。前職みさき投資でも、代表の中神さんの著書(投資される経営 売買される経営)にあるように「HOP:Hungry・Open・Public」という要素を極めて見ていた。そこは人同士の相性があるから、絶対解はなく、お互いがこの人と一緒にやりたいと思えるか。
外部から投資を受けずに成長した企業や経営者の話を聞いたり読んだりすると、結構興味深い。ものすごく弱気を前提に、生き残ったから今があるというところも、ものすごく強気でこの局面で当たったから大成功したものの…というところもある。
重視している価値観は何か、その価値観に対してどれだけ強度を持っているか、近しいけど異なる価値観のラインや強度はどこか、そしてそれらに共感できるか・確信を持てるかといった点が、それぞれの誠実性への解釈や度合いが違う中で、投資や採用では重要かと思っている。
投資される経営 売買される経営:https://amzn.to/30sqMr7誠実なら成功するかといえばそうではないが、誠実でないと継続的な成長は難しいと思います。
経営者ではなくとも、「仕事」する上ではサラリーマンでも同じ。
この場合の誠実は必ずしも「真面目」という意味ではなく、事業や顧客にきちんと向き合うかということ。