【全4回】もはや一般教養。なぜ「SaaS」が急拡大しているのか
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そもそもSaaSってある意味のバズワードで、きちんと理解して使われてないと思う。
単純に「機能の切り売り」が「クラウドで使えるパソコン」よって、「顧客が使いたい機能のみ」利用できるってだけで、簡単に言うと、バラ売りである。
で、クラウドで使えることがミソで、顧客はこれまでパソコンのソフトウェアを使うには、インストールするパソコン本体が必要だった。クラウドが登場して、パソコンは、顧客は準備が要らなくて、初期投資が不要となったのが、めちゃでかい。
パソコン初期投資してたら、バラ売りされても結局値段が総額で高くなるし、インストールもめんどくさかった。
で、 SaaSになってバラ売りするメリットは、
・使いたいところだけ選択したら、安くなる
・月額制のみが多くて初期費用安い
・パソコン準備不要
・合わなければ解約を気軽にできる
ってことが画期的だったのだ。
(パソコンの準備とかは、実は古いサービスでは地味にめんどくさくて、そのサービスがきちんと動くスペックか?ネットワークは全社員のアクセス耐えれるか?データ増えても問題なく動くか?など課題が常に付き纏っていた)
そういう意味で受け手にも画期的で、販売側としても前よりもたくさん売ることができる可能性が上がる画期的な仕組みだった。
特に売り切りのモデルと大きく違うのは、サブスクモデルと組み合わせることで、定額をずっともらいやすくなり、『一顧客からもらい続ける金額を増やせる』ということだ。(俗に言うLTV)
実は2000年ごろには既にこういったモデルはあった。
ワークスアプリケーションズなどは、定額保守料をもらいつつ、その金額以外はもらわずにずっと法改正対応や便利機能の追加を無償でバージョンアップし続けるモデルをしていた。
これなどは日本でもともとSaaSに近い形で提供していた例だ。
https://initial.inc/articles/25zStZApQgrOotnRFHVayw
ここにあるように2013年程度から日本では事例も増えており、成功モデルも増えていった。ここに出る会社の成功事例を見るとさらに具体的な成功理由が見えるだろう。
流行りだから自社でやろうという前に、なぜそうやるのか?を背景から理解できるといいかなぁと思う。コロナショック以降の株式市場を眺めてみると、マザース指数は2月以前の水準を大幅に上回っており、このけん引役となったのがfreeeなどのSaaS銘柄でした。
一部のSaaS企業でPSR40倍を超えるような過熱感は見られますが、マザースの時価総額上位をSaaS企業が占める状況は国内屈指の成長業種という状況を端的に現わしています。
一方で、BtoB IT投資額全体からするとSaaSの売上・企業規模はまだまだ小さく、成長余地が大きく残されています。リモートワーク推進やDX化の波に乗り、国内の生産性を向上させることを期待しています。企業にとっての収益ポイントが今までは「売れるまでがゴール」でしたが、これからは「ユーザーに寄り添ってずっと使ってもらう」のが基本形になってきたということですね。
AdobeのPhotoshopが有名な例ですが、元々は高額の売り切りだったものが、月額課金のサブスクリプションへ移行し、月額数千円になったことで、商品を使う敷居がかなり下がり、薄利多売になりました。しかし、ソフトウェアは一度作ってしまえば無限にコピーできるので、追加の製造費が基本的には掛からないことから、Adobeはサブスクリプション化したことで過去最高益を上げています。
また、そのユーザーとの長い付き合いの中で、うまくデータを吸い上げて、共通項や離脱につながる部分を排除し、ユーザーに還元することで、企業とユーザー、両方がWin-Winになる仕組みも、注目されています。
これについては、いまアメリカで急成長中の宅内ジムのペロトンを題材に、下記の動画で最近解説しましたので、「SaaSビジネスでのユーザーデータの活かし方」を知りたい方は、ご覧くださいm(_ _)m
【Peloton】アメリカで超人気の”ジムを超えたジム”と、そのデータ活用術 https://youtu.be/8L2uM_AY9Ho