企業、損失リスク積極開示 のれんや引当金
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来年から開示が義務化される「key attributes matters (KAM) - 監査上の重要事項) 開示の先取りですね。
経営者が、事業について密かにヤバいと感じていることは、公にすべし、という趣旨で、先行事例を見ると、引当金、偶発債務など、初めて見る数字も多く提示されそうです。
会社側としては、損失が表面化しても「開示してたでしょ?」と申し開きでき、訴訟リスクを減らせます。投資家に取っても、会社側との情報格差が縮まるのはプラスです。
一方、開示充実は投資家に取って「義務」を負わされることにもなります。開示がある限り、「知らなかった」ではすまされません。
この数年で、100ページを超えるような「統合報告書」も発行されるようになり、今後は監査リスク開示と、とにかく会社も投資家も、コミュニケーション負担は増える一方です。
今回のリスク開示は前進ではありますが、作成側と受け手側双方の負担を増やし過ぎないような工夫を求めたいです。住友商事の有価証券報告書に添付されている監査報告書を見てやってください。P212〜からです。
https://www.sumitomocorp.com/-/media/Files/hq/ir/report/yuho/2019/20200619yuho.pdf?la=ja
監査意見を提出して良いかを事務所として判断する意見審査で説明する概要のような内容が記載されているように思いました。監査手続きの是非を一般投資家が判断できるわけではないですが、情報としてはないよりあった方がいいのは事実。この記事を読むと、KAMを企業が開示しているように読めますが、
KAMを開示しているのは監査法人です。
企業は監査法人から受領したKAM付の監査報告書を添付しているだけ。
会計監査に関する説明もかなり雑だし、ちゃんと事実を理解して
記事を書いているのか不安になる、相変わらずの日経クオリティ記事でした。
あと、繰延税金資産はしょっちゅう「繰り延べ税金資産」と書くのに、
貸倒引当金は「貸し倒れ引当金」と書かないのは、個人的に謎です。
謎の日経専用会計用語。