【海堂尊】物語があれば、世界は「他人事」ではなくなる
NewsPicks編集部
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新作『コロナ黙示録』で、リアルとフィクションを完全に「同期」させた作家の海堂尊氏。この試みに対して、「フィクションの部分だけを読みたい」というファンからの反発もあったと言います。
こうした批判を覚悟の上で、コロナ騒動を「物語」として描こうとしたそのモチベーションを、今回も熱く語っていただきました。
「淡々と並べただけの事実は『他人事」になってしまう」という言葉には、大きく頷かされます。「事実だけで固めた瞬間、それを読む人々にとっては「他人事」になってしまう」という海堂さんの言葉、報道の現場にも通じます。特に私たちが扱っている国際ニュースの世界は、遠い世界で起きている「事実」に、海堂さんの言葉を借りればどれだけ日本で生活する読者が「自己投影」できるかどうか、を考えたコンテンツづくりが求められます。もちろん私たちはファクトにフィクションを混ぜて物語を描くことはできませんが、ほかにどんな手法で「物語」を描けるのか、考えていきたいと思っています。