メニューや給水コップにも!紙・プラスチックに変わる新素材「LIMEX」とは
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LIMEXの主成分である石灰石は、たしかに日本で供給することができますが、炭酸カルシウムに加工されるまで、採掘や焼成、炭酸化などのエネルギーがかかります。さらに石灰石は焼却すると大量の二酸化炭素が出るため、少なくとも紙よりも環境負荷が出てきます(紙はカーボンニュートラル)。これが「製造過程で水を使わず、プラスチックと比べて石油由来の原料が少ないため、CO2削減」という効果と比較するとどうなのか、という資料は見つかりませんでした。
さらに、LIMEXは技術的にはリサイクル可能ということですが、一般の人には普通紙と誤認されやすく、間違えて古紙回収に出されると、再生紙製造のプラントを痛める恐れもあります。レジ袋として容器包装プラスチックに混入する場合も同様です。こういったリスクが適正リサイクルルートの構築などで解決されない限り、一概に「環境に良い」とも言い切れないところもあると思います。LIMEXについてはTBM社とオルタナの間でのやりとりが最近話題になってましたね。
LIMEXに混ぜるプラスチックは子会社のBioWorksが提供するバイオプラスチック(改質ポリ乳酸コンパウンド)という話を聞いていたので、環境に配慮して作った製品だとは思います(BioWorksさんの話はyoutubeでみられます)。
ただ紙でもなくプラスチックでもないので、一般消費者目線だと捨てるときどうするんだ?という疑問はあります。環境に配慮した製品がこの先もたくさん生まれるであろうことを考えると、行政側も廃棄物の扱いやリサイクル表記のあり方をアップデートする必要がありますね。いいかげん、原料だけで環境負荷を見積もる卑怯なやり方、やめてくれませんかね。加工にエネルギーが必ずかかっているはずで、すなわち化石燃料を注いだことになります。その数字を示してください。私たち科学者は騙されませんよ。
「見えやすいCO2と見えにくいCO2」
https://note.com/yizutsu/n/n3ab4e7c360d4