【超解説】コロナ、暴動…。それでも「株価」が上がる理由
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誰も答えが分からないーー。
コロナによるロックダウン中、株価がじわじわ上昇しているときに、多くの金融関係者は「実体経済へのインパクトからすると、理屈が合わない」「もう一度下がる」と繰り返し言っていました。
そして、抗議デモが発生し、その混乱に乗じる形で、最初の週末に発生した略奪や暴動は、まさに社会不安の爆発かと思われましたが、結局はその後も株価は上がり続けています。
ですが、その裏では、さらなるGAFAなど巨大テック企業への富の集中と、二極化が起きています。一方で、失業者は増え続け、その格差の拡大は、抗議デモの遠因になっているのは多くの人が指摘するところです。
ベストセラー『GAFA』で著者で、テック業界へのご意見番としても知られるスコット・ギャロウェイ氏に、その裏側を解説してもらいました。ちょうど昨日のコメントで紹介したScott Galloway教授の論説ですね。いつもながら、色んな社会問題に切り込んでいます。
主な主張は「独占企業を規制し」「富の再分配の制度を整えて」「高すぎる大学教育も改革し」「中産階級を育てて」「将来世代にツケを回すのを止めよ」ということかと思います。カリフォルニアで生まれ育ち・近年はニューヨークで働いている彼はご多分に漏れずDemocrat(民主党)です。
記事で触れられていなかった話があるとすれば、
・全体として株価は確かに上がり続けているが、構成比を見ると確実にFAMGAを中心としたテック企業の割合が高まっており、凋落している産業はある。
・リーマンショックの時とは異なり、異次元の金融緩和策をすぐに打ち出したので、金融マーケットにはお金が回っている
・大学のビジネスモデルの崩壊・変化を叫んでいる彼自身、MBAで教えているものと同等の講義の一部を破格の値段でオンラインで提供している
(蛇足)
本文とは関係無いですが、彼の無料メルマガ・ポッドキャストも面白いのでお勧めです。UCLAの学部時代はドラッグやパーティーにはまりGPAは2.27だったとか、いくつか創業したスタートアップが潰れたりだとか、離婚したりとか、自分の弱みを曝け出しつつ、誰にも遠慮せずに社会問題に切り込むスタイルです。(今はNYUで教えていますが、彼自身はUCバークレーでMBAを取っているので、同窓の私の意見はバイアスがかかっている可能性があります)相変わらずのギャロウェイ節は面白い。この人のYoutubeなんか見てみてください。かぶり物やら絶叫やらで芸人ユーチューバー顔負け、とてもじゃないが大学教授という肩書から想像するそれとは真逆。
本稿は勉強にも多々なるが賛成できない部分も多々でした。
例えば株価はGDPと連動しないとおかしい、と読める主張は学者にあるまじき。
またあいかわらずのGAFA解体論も、私も結果としてそうなるという予測は同じですが、公正取引にもとるかのような言い方には疑問、過去のそれは不当なカルテルや価格統制などがあったわけですが、今のところその点は大変微妙、したがって規制したくてもやれない状態が米国規制当局においてもうトランプ当選後4年近くも続いている。
その点、EUのデータは個人のもの、として突き進む主義のほうがまだ潔い。