『閉鎖すべきは学校ではなく』
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注目のコメント
高齢者の行動のハブをおさえる。納得だ。規制は、データに基づいたものでないとね。
まず休校だったのは、親の不安には寄り添っているが、後世の検証には耐えられないのかもしれない。
まあ、決めたのならやり通すべきだし、「やり過ぎなくらい厳しくして、大丈夫とわかってか解除していく」のは、悪い筋ではないが。こういうデータに基づいて仮説を立てて検証し、戦略に落とし込んでいくということは政府にはできないものなのだろうか。
時々興味深い提言的なレポートを公開している若手官僚のワーキンググループとか、普段から省庁と仕事をしているであろうMcKとかBCGが、位置情報のデータをおそらく一番持っているであろうドコモなどの通信会社に協力を呼びかけて(できることならスピードとクオリリティ最優先でボランタリーに)伝染の戦略的な封鎖方法を分析し、政府に提言、同時に国民にも公開して実施を迫るといったことができたらいいのになと思う(まぁお前もなにかしろよ、というかんじですが)。
全国への休校の要請などは、恐ろしいことにほんとにほぼ思いつきでやっている可能性もありそうで、だとするとそりゃ戦争にも負けるわけですというレベルの無戦略思考なわけで、ほんとなんとかならないものだろうか。政府も本音としては学校ではなくて「1億総引きこもり」に持っていきたいでしょうし、ハブの封鎖も打ち出したいところでしょうが、日本社会では往々にして「正論」は反発にさらされる傾向もあります。特に、何のしがらみもないリタイア層は自由に発言ができるので、なおさらです。
やってみなければ何ともいえませんが、今回のこの措置は、子どもというよりも親、つまり働いていたり通勤したりしている層が柔軟に休みが取れるようにアシストするものだと捉えたい。
感染すると重症化リスクが高いのは、子どもよりも高齢者のほうです。よってまず命を守らなければならないのは高齢者、特に80代以上の世代です。この世代には、ひたすら外部との接触を避け、最低でもこの2週間を乗り切ってもらうしかない。
しかし、現実的には高齢者が外部との接触を断つのには限界があり、娯楽に興じる人はともかく、特に周囲からの支援を受けなければならない高齢者はなおさらです。そこで焦点となるのは、働き手などの現役世代が感染の媒介にならないようにすること。
しかしながら、いつも通勤で満員電車に揺られ、濃厚接触の機会が多い現役世代の活動量を抑制するのは高齢者以上に生半可なことではなく、ここは大胆な措置を取らなければ変わりません。職場のことを考えれば容易に想像がつきますが、子育て世帯であろうが高齢者と同居をしていようが、個人的な事情は関係なく、1人が休めば周囲が迷惑するから休めないという雰囲気のほうが強い。この傾向は余程のことがない限り変わらないはずです。
全国一斉で子どもの学校が休校になるぐらいして初めて、少なくとも子育て世帯が職場から一時的に離脱するのはやむを得ないという雰囲気も出てくるでしょう。それで満員電車などの人の集中が少しでも減れば、濃厚接触の機会も減って現役世代が感染の媒介になるケースも減り、結果的に最もリスクの高い高齢者を守ることになるというものです。
わりと最近、クルーズ船の中を管理区域として行動を制限した措置を「一種の実験」と称したコメントが問題視されたことがありましたが、今回の最低2週間にわたるこの措置は、もはや1つの社会実験と称してもいいレベルのことなのではと感じます。こうした稀有な状況にでもならない限り、ここまで大規模な措置を「やってみる」ことはなかったでしょうから。