ヒトラーを「左翼」「社会主義者」と見なしてはいけない理由
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帝国主義は資本主義の亜種であり、国家社会主義やスターリン主義、毛沢東思想、主体思想は社会主義の亜種、とかいうと怒られるどころか大変なことになりそうなので言いませんから、どうぞお好きに議論していただければいいのではないでしょうか。
でも自身の主義主張が正義と信じる人にとっては認め難いことでしょうが、イスラム教スンニ派の正統であるはずのハンバリー学派からISが出てきたように、あらゆる思想には必ず極端に振れた鬼子が出るものです。
そして又それがその思想が社会一般において広い汎用性を持つことの証でもあります。
要は思想というのは、それも含めて一つの体系を成しており、それを社会のあり方や一般の支持に合わせて修正し、適切にリファインするのが政治の役割なのです。
純粋な思想の良し悪しは現実の世界にはほとんど何の影響も与えません。
神学論争は学者に任せて、現実社会を生きる我々は、何だろうが社会をよくする思想信条を国の方針として選ばなければならないということなのです。ナチズムは別の表現をすると「選民的社会主義」でしょう。
労働者階級の貧しさの中から成り上がることで生まれたヒットラーという存在。
ドイツ人が神に選ばれた民族であり、他の民族、特にユダヤ人は生きる資格なしという考え方と周辺国への侵略戦争と支配。
ユダヤ人に対するホロコーストは歴史に残る悲惨な出来事でした。
もっとも、ユダヤ人じたいが「元祖」選民思想の民族なので、どっちもどっちではありました。お互いに認め合えない、許し合えない関係。仮にユダヤ人がヒットラーの立場にあったらどうなったか？
ちなみにユダヤ人でもアインシュタインは明確に選民思想を否定していたようです。科学者からみたら当然でしょう。
https://www.afpbb.com/articles/-/2391717
現代の国際社会でそうした危険な思想や動きはさすがに現れにくいと思いますが、中華思想という厄介なものもあり。
ナチズムほど排他的ではないが、中華民族ナンバーワンという非科学的かつ排他的な思想の刷り込みと自国共産党に都合の悪い情報は一切シャットアウトというやり方は宗教に近い。
今後、経済成長が鈍化してからの中国がどういう方向へ進んでいくのか？
ジョージソロス氏が親中から反中に転換したようですが、彼の思惑はともかくとして、習近平氏が危険というのは私も同じ考えです。
反中に傾く世界、ジョージ・ソロスが「習近平は最も危険な敵！」と断言
https://diamond.jp/articles/-/195144?display=bナチズムと社会主義を名前とか“独裁カテゴリ”だからといって一緒にするなんて、そんなん「どっちも有機物なんだからミソもクソも一緒だ」みたいな暴論であって、そんなこと言ってるやつがホントにいるのね、
と現代ビジネスの記事読んでからNP開けてみて、言葉を失いました。わりとガチのムッソリーニ万歳な人からは、ナチスとファッショを同一カテゴリで扱うと怒られたりさえするのにね。
また、記事中で触れられている様な、ナチスには実態として様々な権力が複合的に存在して権力ゲームを展開しており一枚岩ではなかった説が有力という話は私も最近そうなのかと知ったのだけど、確かに昔から戦争映画でお馴染みの国防軍VS武装SSの構図など想起してもナチズムが多頭的支配というのは納得感あるかもしれないな、と思う。観察対象としてのナチスのネタは尽きない。
〈追記〉
うーん、「いや、ナチも広義には社会主義要素あるじゃないか」という指摘はしても良いのかもしれないが、それは「ミソとクソは有機物という意味では一緒だ」というのも事実としては正しいかな、と言える程度のレベル感の話かと。
「社会主義的・左翼的な主張をする奴はみなナチス」というのは「有機物として一緒なのだから、だから味噌汁を飲んでるような手合いはクソ食ってるのと一緒だ」みたいなのと同じくらい箸にも棒にもかからぬ暴論ではなかろうか。
まあ、暴論にも言論の自由なのだが、そんなザルな尺度を許容していたら、じゃあ戦前日本だって『自分勝手な民族主義世界観で他国に「生存圏」を求めて侵略戦争やってた点でナチスと多くの共通要素を持つ危険な全体主義国家でありナチスと同根だった』等という別角度のザル論も成立してしまうのであり、なので戦前日本に親近感を持つ歴史修正主義的な安倍首相はヒトラーと同じだ、とばかりに安倍さんの顔写真にチョビ髭書き足したプラカード掲げて歩いてるアホな左翼とも大して変わらなくなってしまうのではと思う。
街でそういうプラカード掲げてる集団を見ると「自分たちでも薄々ザツなことやってるの分かってるだろうに古いな〜」と感じるが、「社会主義的・左翼的な主張をする奴はみなナチス」とか言い出す手合いにもそうしたザツ臭が漂う。もう、そういうザル史観でザツな主張を許容する時代であってはいけないのではないか。
