東大入試が「知識ではなく発想力」を求めるワケ
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この記事とは関係ないですが、入学したての1年生にプログラミング「と」、数学や物理の現象シミュレーションを行う講義を行っています。
東大の入試に出た数学・理科の問題であっても解析的にではなく数値計算でよければ一瞬で解けてしまうものがあります。
「これ、君等が解いて入学してきた問題だよ。プログラミングで解けるかな?」
というと目をキラキラさせて挑んでくれます。
世の中、小学校でのプログラミング教育とか、ロボット・ゲームプログラミングとかありますが上記のようなプログラミングの教え方もありだと思っています。
ちなみに、高校までの物理ではボールの遠投も「ボールは質点。回転、空気抵抗等はないすべてが理想の状態。」という条件で計算しますが、プログラミングで解くとすべて考慮し、それをCGで可視化できるのでより実感に近い数学・物理の学びも期待できます。
下記は学生たちが自由演習で行った課題
・飛行機の翼の周りに発生する空気の流れ、密度、揚力を計算・可視化(これをやった学生たちは数ヶ月駒場図書館に入り浸ることになります)
・井の頭線の加速・減速性能や線路のカーブなどをすべて調べて「井の頭線はどれくらい本気を出して走っているか」
・スイングバイで太陽系から衛星を脱出させるためには地球上のどの位置からどの角度でどれくらいの速度で何年何月何日の何時何分に打ち出せばよいかを調べる
・感染率X、致死率Yのウイルスを仮定して、新幹線や飛行機の人の移動モデルから日本全国にどれくらいの広がり方をするかのシミュレーション
・テニスや卓球でスピンを掛けたときに「曲がる」とはどういうことかを計算・可視化
・雪の結晶はなぜあんな形をしているのか知識は手段。東大入試も手段。
知識量だけで勝負しようなんて思わないことです。狭い世界で生きることになります。
「なぜ?」という疑問を持ち、好奇心と想像力をふくらませて、創造的な関連性を見出しましょう。訓練はメモの魔力で‥ 事実/要約→抽象化→転用
・人間はAIにない「アイデアを出す能力」=「発想力」がある
・基礎は知識の暗記から。ゼロの状態から発想するのは不可能。
・つなげる訓練 勉強したことが、世の中のどの場面で使われるか
・深掘りの訓練 自分が納得するまで「なぜ?」と自問自答する