【3分解説】ユニクロが始めた「サプライチェーン改革」の全貌
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アパレル産業といえば、業界側が作った流行りの色やカタチといったものをコレクションやショーで発表し、それが時間差をもってリアルクローズにも降りてくるという時間差商売、情報格差商売でもあったはずが、それの全く逆のアプローチ。
トレンド情報やカスタマーの情報(ソーシャル分析も当然含まれるだろう)いち早くサプライチェーンに組みいれ、実売データや店舗データとともに分析して、必要な分だけロジする。
実現できれば画期的だし、無駄もない。挑戦しがいのあるテーマ。
▼記事より
具体的には、商売を通じて我々が持っている、世界中のお客様の情報を始め、直近の販売実績、各地の天候、最新のトレンドなどのマーケティング情報、商売に関わる全ての情報をグローバルネット空間に集めていきます。
これに物流、工場の情報を加え、可視化一元化し、同じデータを元に全部署が共有できる環境を構築していきます。
さらに、これらのデータをAIやアルゴリズムを用いて解析し、計画を精緻化、精度の高い販売計画を作り上げます。
しかし、精度の高い販売計画を作るには、同時に企画生産物流を含めたトータルでのサプライチェーンのリードタイムを削減しなくてはなりません。
サプライチェーンのリードタイムが長いと実売期よりもかなり前の段階で販売計画を立案し、工場に発注をかける必要があるためです。今週開催されたファーストリテイリングの記者会見は、ヤフーとLINEのビッグニュースの影響もあり、あまり報道されていません。ただ、その内容は先進的で、今後のアパレル業界を変えうるものだと思います。
アパレル業界では長らく、需要予測の難しさによる過剰在庫や欠品が課題でした。その背景には、生産リードタイムの長さや、倉庫内でのオペレーションのボトルネックがありました。
今回ファーストリテイリングは、そうした課題をテクノロジーの力で解決しようとしています。実際の記者会見では何が語られたのか。その全貌をレポートします。"お客様の欲しい物がいつもある"
それをマスプロダクションで実現するのか、マスカスタマイゼーションで実現するのか。はたまたパーソナライズドで実現するのか。
ユニクロの「サプライチェーン改革」は、マスプロダクションにおける改革のように見えなくはないが、「完全自動化」によって実現できる世界こそ、マスカスタマイゼーションであり、パーソナライズドである。今回はその礎になりえる。
デジタルトランスフォーメーションは、既存のオペレーションのデジタライゼーションとは異なる。事業そのものの変革をデジタライゼーションによって成すことそのものであり、今回のユニクロの事例はまさにそれに該当するのではないか、と推察する。