ソフトバンクが農業流通に殴り込み、JA全農に対抗する大本命が始動
コメント
注目のコメント
実際は本当に大変だと思います。公設市場を通っている青果は流通全体の8割以上で、その多くがJA関連。
やる気のある個人農家は営業からブランディングまでやる一方、産地をまとめるためには未だにFAXや手書きの伝票すら億劫な高齢農家集団を一人一人口説く必要がありそうです。
しかし、誰かが切り込んでいくことで少しづつ業界も変わっていくという意味では期待したいです。
文中にあるマイファーム西辻さん自身が連日国内外飛び回って各地で信頼関係を築いているというのがこのプロジェクトの肝と思います。
農家は本当に顔見せないと基本的にスルー。親戚などが務める地元の農協への義理立てが変わることはなかなかないでしょう。
今日これから私も西辻さんに同行して北海道の網走方面に行ってきます。農業の流通革命や卸機能の削減とうたって参入しても、ブレークスルーはまだ発生していない業界。
ムダとは簡単に割り切れない機能もたくさんあり、輸送の効率化はもちろん運ぶための梱包仕分け、量のマッチング、価格は安いが全量買取、保冷庫による時間のマッチング、高価な選果機による品質、等級の仕分け、など色々な機能があります。
一方、生産者と購入者のECサイトによるマッチングは、少量希少価値な商品の取引には向いてます。ただ、マッチングしないと売上ゼロですし、結局宅配業者が儲かると気づきます。
今の中間流通はベストでないと認識し、それぞれの機能を現代版に置き換えていくという発想の方がいいかもしれません。
単純な中間流通なくす、というのはそもそも中身が見えてないケースが多く。
「適正価格の実現を目指す」(抜粋)とありますが、中間流通だけが問題でなく、消費者が買いたたくという現実もあり、農業バリューチェン全体を考えていかないといけないでしょう。
いずれにせよ、全体のムダを削減し、効率良くしていく取組みは期待されていますし、生産者の所得アップが求められています。農家向けプラットフォーマー、と言うと新しく聞こえますが、資材、金融、流通を押さえている農協はまさに「プラットフォーマー」。ただ、大きく改善余地があるプラットフォーマーであることは確かなのは間違いありません。一方で「農協は農家を搾取するひどいやつだ」という単純な図式ではなく、農家側も経営機能を全く持たずに農協に依存している、といういわば「共依存」関係にあるのが実態なのでそこを引き剥がすのはかなりの労力がかかりそう。しかし、この分野はコメリとかがもっとやれそうな気がします