セブンの主張覆すファミマ実験の「爆弾」、深夜閉店でもオーナーは増益
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色々と面白い記事。
1. さらなる実験が必要
今まで、コンビニは24時間でやってきたので、時短にしたらどう変わるかというデータはほとんどありません。様々な人が言っている事は、仮説であり大昔の体験がベースになっていると思います。
ファミマの結果に関しても、歯切れの悪い言い方。つまり、コンビニの売上と利益は、多数の要因が絡むので、ケースバイケースという事。もう少し店舗数を増やすことと、様々ケースを試して、微調整しないといけません。
2. 物流その他の影響は?
コンビニは店舗とそれを支えるインフラの2つで出来ています。今はテスト店が少ないので、24時間を前提にしたインフラの上に、時短店舗を特別対応としての乗っけています。単純に、24時間よりも時短の方がインフラとしての効率が良ければ、粗利が上がります。逆に効率が悪ければ粗利が下がります。少数店舗が特別対応で成り立つことが、大規模でもできるかどうかは未知数です。
3. KPMGが分析(笑)
おそらく、高いお金を払って分析をやってもらっていると思います。決算数値の監査と一緒で、外部のお墨付きをもらうことが大切という判断なのでしょう。おそらく、因果関係が見られないという分析結果以上の、今後に対する指針が出ていると思いますが、その辺りが聞きたい。ただただ、因果関係が見られないと言えることも外部の強みか。
4. セブンの社内政治の事
実はこのあたりの話が、みんな1番好き。この記事の中で、1番中身が無いが、1番前のめりになっているかも。ゴシップは記事を読ませるスパイス。学生の頃、半年くらいコンビニの夜勤に入っていましたが、時間に余裕がある夜勤の主な仕事に店内清掃やホットスナックやおでんなどの食器洗い、廃棄のチェック、在庫のチェック、棚の整理、早朝の入荷受け入れなどがありました。
お店を閉めていた方が捗る作業ではあるし、閉めてしまえばワンオペで2-3時間くらいで十分できてしまえそうな感覚で、今回のファミマの実験結果の方がしっくりと来る。
というか時間帯別の売り上げや人件費を計算したら実験するまでもなく算出できることのような気がします。
24時間一律開けていたいのがフランチャイザー側の都合であることは割と明確な話で、ただしこのこと自体が一概に酷い話かというとそういうわけではないと思います。
フランチャイザー・フランチャイジーがそれぞれ利を得るところがあっての契約であって、その契約を多くのフランチャイジーが飲める話と受け取ってきた(譲歩してきた)結果としての今があります。
契約は全体のバランスの中で成り立っているので、「この点においては片方が明らかに不利だからけしからん」という指摘をされるのは、フランチャイザー側からしたら納得いかない部分も大きいでしょう。
他でフランチャイジーの利するよう努力している部分もたくさんあって、現に実を結んでいるはずだからです。そうでなかったら個人経営の独立コンビニがたくさんできているはず。
そうは言ってもここまでの規模になるとフランチャイザー側の方がパワーバランス的には強く、契約内容はアンバランスになりえる。人手不足も相まって「これではやってられない」という店舗も出てくる。そこは見直しを迫られているというのが現状。
片や、そこまで切実ではない店舗もこの報道・世間的な風向きに乗って一度結んだ契約内容を有利に上書きしていくというのは、フランチャイザーからすると悪夢だというのも理解できる話。フランチャイジーに不利な点を潰し続けていくと、どこかでフランチャイザー側が「やってられない」契約内容になるからです。
当事者間の契約に、報道がどこまで圧力をかけていくことが許されるのかというのも一度立ち止まって考えても良いんじゃないかという気がします。実験店舗数が限られているとはいえ、それなりの示唆があると思います。
それにしても、記事にあるセブン本部社員による「時短潰し」の脅しはまるでヤクザですね。
昨日、カルビー元会長・松本さんが講演で
『経営とは、すべてのステークホルダーを喜ばせること。ステークホルダーを大事な順に挙げると、1番目に顧客、2番目に社員、3番目にコミュニティ、4番目に株主。この順番は絶対。この順番を間違えるから、ロクでもない不祥事が起こる』
とおっしゃっていたのが印象的です。
これは松本さんが長年日本法人トップを務めていたジョンソン・エンド・ジョンソンの「我が信条(クレド)」そのもの。
こういうところに日本の劣化、寂しさを感じます。
https://www.jnj.co.jp/credo-jnj