駆け出しミュージシャンの「将来価値」は機械学習が予測する──収入を“先払い”する新サーヴィスの狙い
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アーティストの格付けをデータをもとに機械学習でおこない、資金調達するというサービス。とても未来的だし、あらゆる人のチャンスが広がる素晴らしい取り組みだな。
評価するのは楽曲や才能ではなく、Spotifyなどでの消費動向。
つまり初速に基づいて将来に渡る売り上げを予測するもので、言ってみればどれくらいプロダクトマーケットフィットしているかを確認した上で「これくらい広告突っ込めばこれくらい売れるよね」を判断、実行する流れになっています。
初速を生めるかは相変わらずアーティストに依存していて、これが今までのプロダクションのやり方と本質的に違うかと言われたらちょっと首を傾げたくなりますが、投資判断を属人化させずに効率的に捌けるという意味で、業務効率化できるプロダクション側にとってもサクッと投資判断してもらえるアーティストにとっても便利な仕組みなのでしょう。
一方で長期的なアーティストの売り上げはプロデュースやプロモーションのやり方に依存するはずで、これら将来に意思決定・実行されるアクションは過去データに含まれないことからAIは折り込みようがないことを肝に銘じる必要があるかと思います。スウェーデンのAMUSEは取り組みが先駆的です。配信が印税の主流になると、そこの「蛇口」を抑えることと、リスナーのデータを握ることで、アーティストの前払い回収のリスクは意外に低くできるのでしょうね。
スウェーデンはSpotifyの地元で普及率も高いです。日本より6.7年先行している印象ですが、この仕組みは研究したいですね。