埼玉県知事選、野党支援の大野氏初当選 自公推薦破る
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大野氏の当選は順当な結果だと思う。
ちなみに、最初に断っておくが、今回の選挙は自公vs野党連合の戦いでは全くなかったことを伝えておきたい。
もし、そのような事を言っている議員・マスコミ・識者がいたら、全くの的外れだと断言したい。
実は、両陣営とも票読みをする中で、基礎票で大野氏が2万票リードというのは公示時の読みだった。(マスコミは青島氏リードと言っていたが…)
こういう票読みになったのは、県でも自民の大票田で「自民王国」と言われた川口市の自民支持者の多くが大野氏支持に回るのが分かっていたからだ。
その理由は3つ。
1、大野氏の祖父で元川口市長の大野元美氏は今の川口自民を作り、自民支持層にも党を越えての大野シンパは多い
2、大野氏の選対事務局長を務めたのは前川口市長の故・岡村幸四郎氏の愛娘で川口選出の県議・岡村ゆり子氏。
岡村県議は川口で今、一番票を持っている議員として有名。
3、大野新知事・岡村県議共に、自民党(会派)入りを自民県連に断られ、川口自民内でも不満が燻っていた。
で、蓋を開けたら、そもそも旧民主党系の強いさいたま市よりも自民王国の川口市の方が大野氏と青島氏の票差が開いた事が「決定的」な差になった。
理由は、川口自民の大票田(支持者層)である商工系や高齢者層が大野氏支持に回った事。
そこには大野氏の祖父である元美氏が、元県知事の畑和氏と県知事選を戦い負けた時からの「川口から県知事を!」という思いがあった。
ちなみに、自民県連会長の新藤代議士は川口選出だが、大野氏と岡村氏の自民入りを拒んだ張本人の一人。
上田氏との相乗りすらした事のある自民だが、今回、大野氏支持を打ち出さなかったのは、最終的に新藤氏の「さじ加減」だったと言われている。
前回・前々回と自民は独自候補を出せなかったため、独自候補を出そうと意地を張った結果なのか?
地元川口での大野・岡村という「大名跡」に負けたくなかった新藤氏の「私怨」なのか?苦笑
とにかく、周囲の声を聞かずに三下り半を突き付けられたため、新藤氏自身は求心力を間違いなく失った。
また、新藤氏もこのままでは自身の衆院選自体も危うくなるため、県連会長の進退、川口自民との関係改善も含めて、今後どう動くのか?を注目したい。
注目のコメント
大野氏はもともと外務省出身、アラビア語による業務が専門で、中東研究者としての業績もあります。参議院議員をされていた時も、中東諸国との関係を中心に、外交課題に熱心に取り組まれていました。
県知事となると、外交とは畑が違います。ただ、埼玉県は、17万人の外国人が居住していて、全国で5番目に外国人住民が多い都道府県です。特にパキスタン人やバングラデシュ人、インドネシア人も多く、ムスリム人口は1万人近いと考えられます。留学生などよりも、技能実習生、そして永住者が多いのが特徴です。外国人の親を持ちながらも、埼玉県で生まれ育っている子供が非常に多いです。外国人と外国にルーツを持つ人々の居住環境、労働環境、教育は、埼玉県の重要課題と思いますので、全国のモデルケースとなるようなあり方を期待したいと思います。統一地方選、参院選と大型選挙が続く「亥年選挙イヤー」。それに続いて、さらに酷暑のお盆をはさんだ知事選が16年ぶりの新人どうしの大激戦となったわけですから、埼玉県の選挙関係者の皆様は、本当にお疲れさまでした。
県政のかじとりを託す選挙ですから、本来は中央政治の枠組みと必ずしも一致しない戦いになることが多いのですが、今回は自公が推薦するスポーツライターの青島健太さん、前国民民主党参院議員の大野元裕さんが真っ向勝負を演じる事実上の与野党対決に。大野氏がお盆があけた最後の1週間で猛然とスパートをかけて勝利を手にし、10月に予定される参院埼玉補選に向けて、野党としても大きな勝利を手にしたことになります。
また、単なる「野党共闘に弾み」という評価だけでなく、目下、最終調整が進む立憲民主党と国民民主党の会派合流を後押しする効果もあるでしょう。それぞれが弱みをもっていても、低投票率にもかかわらず力をあわせて選挙に勝てたという実例を得たのは大きいと思います。地方選挙は国政とは関係ないといえるようでいえないのは、タイミングによってその結果がさまざまな効果を生み出すからです。