中国、深センの開発計画発表 「香港より良い場所に」
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中国メディアの「勘違い」をそのまま伝える報道でしょうか。もちろん、AFP通信が悪いわけではありません。
深センは確かに、GDPで香港を越え、世界に名だたる中国企業を輩出してきた都市です。若者が集まり、ベンチャーが育ち、治安も格段に改善されています。しかし、香港とはまったく役割が異なります。深センはもはや香港を必要とはしていませんが、意外と「国内色」が強く、香港と隣合わせであるがゆえに、国際都市としての存在感を有します。また香港と違い、中国の他都市と切り離せなくなった深センの交通網では、その自由度を高める施策にも限界があります。
もっと言いましょう。香港は中国にとってかけがえのない宝です。ここを貶めて、深センの引き立て役にするとは考えられません。なぜなら、香港で成立している商業モデルは、深センや上海では成立しないものが意外と多いからです。しかも、将来の成長センターである東南アジアやインド、イスラム世界とのつながりは他で代替できません。それを分かっているだけに、香港騒動で一番困惑しているのは中国政府です。逆も然りで、一部の反政府運動者に引きずられている香港の、経済的損失は計り知れません。むしろ、中国本土を刺激しない方が、香港人の自由度は守られると思います。深センでも、上海、天津でも立派な金融センターや国内特別待遇の地域はつくることはできるだろう。
しかし肝心の金融システム自由化がなされないと、香港の代わりにはならないのではないか?
香港の金融システムにおける地位は、中国政府がつくったものではない。