【告白90分】よしもと大﨑会長、「闇営業」の疑問にすべて答える
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この記事で私がピックするのはここ。
「一番しっかり地面に根付くのは、自分の根で育った作物である」
会社があって、芸人がいるのではなくて、一人一人の芸人がいて、それをなんとなく会社がまとめている。
自分で根をはるのを、じっと側で見守ることをやってきたということだろう。時代流れを感じる一人一人の意識をどう作っていくかという問題のような気がする。
注目のコメント
世の中の大半の契約は、記事に出てきた諾成契約であり、契約書の作成は必須ではありません(契約の成立に契約書が必須のものは要式契約といいます)。
にもかかわらず、大半の企業が取引の際に契約書を作成するのは、契約内容を明確化し、その契約内容で契約を締結した証拠を残すためです。
(もちろん、他にもたくさんの理由があります)
つまり、契約書を作成しないということは、契約内容を明確化するつもりがないし、証拠を残すつもりもない、ということです。
それから、記事に”業務提携契約”と出てきましたが、これがよくわからない。結局、メディアなどへの出演契約は、誰が当事者になっているのか、吉本側なのか、芸人側なのか。
吉本側としては、芸人側との関係が雇用契約や業務委託契約とは、口が裂けても言えません。
なぜなら、雇用契約だとすれば、労働基準法を守らないといけませし、業務委託契約だとすれば、下請法を守らないといけません。
ともに、契約書がなければ、明確に法律違反となります(労働基準法第15条、下請法第3条)。
契約書がなくても問題ないパターンとしては、メディア等への出演契約を、メディア側と芸人側が直接締結しているパターンです。これであれば、吉本側と芸人側に契約書がなくても、労働基準法や下請法の問題はありません。
しかしながら、出演のギャラは、メディア側から芸人側に直接支払われず、吉本側に支払われているはずです。これでは、吉本側が芸人側とメディア側とのお金の支払いを仲介していることになります。
これは、資金決済法の為替取引に該当し、違法となる可能性があります。
さらに、直営業の禁止は、独占禁止法違反(拘束条件付取引)に該当する可能性もあります。
結局、現状の契約関係はなんらかの法律に抵触する可能性が高いので契約書を作成できない、というのが会社や法務部の本音でしょう。ですので、契約書を作成せずに、契約内容を曖昧にし、有耶無耶にせざるを得ません。
こういう企業が”コンプライアンス”を語るのは、違和感しかないです。
ちなみに、実務上は、芸能マネジメント契約書の作成そのものは、それほど難しいものではありません。昔の興行の闇も知り、社長として裏との関わりを切り非上場化し、コンプラを重ねて10年。会長になって発覚した数年前の事件に、最も忸怩たる大崎さん。
副業を許さないわけではないが反社は絶対に認めない。
芸人との契約は「ある」。
でも自由・自立させる。
その間にリスクがある。ただ、吉本が会社としてそのリスクを負うから、芸人が会社を通すメリットがある。
それでも、「道半ば」。
ぼくも社外取締役として、半ばの道を前に進めるよう努めます。
でもこのインタビューの値打ちは、それを超えて、芸人とマネジャーの信頼関係や距離感などを語る後半部分にあります。
芸人と現場への愛情が本件の本質であると、ぼくも考えます。これは特ダネです。なかなかやりますね、ニューズピックス。ただ、メディアの立場からすると、やはり吉本は記者会見を開き、社会に向けてきちんと説明すべきだと思います。今回の不祥事は、闇社会からの浸食につながりかねない根深いものです。ひとつのメディアを選んで話すという筋合いのものではないと思います。ニューズピックスがその「選ばれるメディア」にまで成長したのはご同慶の至りですが、その点はきちんと指摘しておきたいです。
──例えば先ほどの「諾成契約」を、これからちゃんと書面にするつもりは。
ない。それが吉本らしさだと思っていますので、僕は。
──「吉本のギャラが安いから副業せざるを得なかった」という不安や不満があったのでは。
そこは芸人たちが、会社に対して甘えているというか、懐いているというか。そういうつもりで聞いてます。
契約書がないのが嫌なら、辞めるなり、よその事務所に行けばいいことで。よその事務所に行ったからって、足を引っ張ったり、悪口を影で言うわけでもないので。
この説明は、記者会見では通らず、火だるまになると思います。記者会見は、その説明がどこまで社会に通じるかの試金石でもあります。会見によって組織は鍛えられる、というのは決してメディアの勝手な言い分ではないと思っています。