未来の食事は人工肉と3Dフードプリンタでどう変わるのか
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私たちは3Dフードプリンターの開発を進めています。この分野で研究開発を続けてきた私の肌感覚では、この記事にもあるように、ロボットやデジタル技術にすべてを任せることに、抵抗感があるユーザーが多いということです。世界に誇る日本食があるだけに、その抵抗感が強いのかもしれません。
一方で、フード関連の先端技術の方もどんどん進んでいて、世界的な開発競争になっています。抵抗感があるためにこの分野への参入が遅れないようにするための取り組みを進めることも大切だと思います。
下記の記事に掲載されていますが、山形大学ソフト&ウェットマター工学研究室で開発を進めている3Dフードプリンターの実機を9月1日まで、お台場の未来科学館で展示しています。「未来の食事」が普通になっていくのには、そんなに時間がかからないと考えています。
あなたにぴったり、みんなにぴったり新しいものづくりとは——「ぴったりファクトリ」(お台場) | fabcross http://bit.ly/2XJeXMX3Dフードプリンターが求められるのは、培養肉と昆虫食が必要になってくると考えることと関係が有りますが、そこに医食同源やパーソナルケア、医薬品との関係を持ち出すと、最早食事という行為の自由意志や嗜好、家族形態、文化などで語られるさまざまな意味合いが抜け落ちてしまい、食の家畜化につながりかねません。
例えば3Dプリンターが家族の真ん中に置かれ、トレーサビリティの徹底した原材料を投入して料理が自動的に形作られていくことが一般的になったら、どんな形に成形していくようになるのでしょうか。
実際に見たことも触ったことも無い家畜や魚、昔の料理をミメテイックするのか?それは経験したことがあるから模倣しようとするのであって、経験が無ければわざわざ真似する必要も知識も無くなるでしょう。
すると3Dフードプリンターは、高価かつ食べられる芸術作品を生み出す箱であり、タンパク源や栄養価はAIが個人に最適設定され意識することも無くなることに。「身体が欲する」ような食事の選択は絶滅し、形状だけが自由で多様な、ある種の気味の悪さが付きまとう食の風景が浮かび上がります。
動物園での動物達の捕食シーンを見た帰りに「今日は久々に生肉を焼いて食べるか?」といった気分になるような異次元世界も想像出来る怖さを3Dフードプリンターには感じます。◆人工肉、下の記事ではコーシャやハラルの観点からは「技術的には肉、教義的には肉にあたらない」となっていますが、まだまだこれから色んな議論がされそうですね。
https://qz.com/1184370/jews-and-muslims-are-considering-whether-high-tech-clean-meat-is-kosher-and-halal/
私達の未来の姿は宇宙人の典型例で描かれるグレイみたいになってるかも。ロジカルに説明できませんが、ふと思いました。